だが、投資家らにとっては幸いなことに、同社が4月27日に発表した同期の決算は、上場以来初の最終赤字とはなったものの、227万ドル(約2億5000万円)の赤字で、市場が予想したほど大幅なものにはならなかった。
売上高は前年同期比7%増の11億ドル(約1223億円)。アナリストらの予想とほぼ同水準だった。また、1株損益は0.01ドルの赤字だったが、予想された0.04ドルは下回った。この結果を受けてプランクCEOは、通年の業績目標の達成に強い自信を持っていると述べた。
問題は北米市場
第1四半期の損失は予想を下回り、売上高は順調な伸びを見せた。それでもアンダーアーマーには、いくつかの不安材料が残っている。フットウェアの同期の売上高は2%増の2億7000万ドルだったが、前年同期にはバスケットボールシューズの売上高が大幅に増加したことを受け、前年比64%増を記録していた。
同社にとって最大の市場である北米地域の売上高は第1四半期に同1%減となった。2016年には経営破綻した競合他社(スポーツオーソリティー)が占有していた市場シェアを奪うことに成功したが、今期の業績にはそうした影響がなかった。
スポーツオーソリティは2016年3月に連邦破産法第11条の適用を申請。それを受けてアンダーアーマーは、自社の事業に影響が及ぶことはないとする声明を発表していた(ただし、それから約1年後の現在、その信ぴょう性には疑いが持たれ始めていると言える)。
こうした状況の中で、同社は今後の成長に向けた自社の能力に自信を見せた。今年1月に発表した通期の業績見通しを改めて示し、売上高は前年比11〜12%の約54億ドルを見込んでいると強調。また、通期の営業利益は3億2000万ドルと予測している。