ビジネス

2017.04.20 16:30

「アニメイト」が海外向けEコマース始動 北米のアニオタら絶賛

Lucian Milasan / Shutterstock.com

アニメ好きの米国人である筆者は昨年の日本への旅で、秋葉原のアニメショップでの買い物を楽しんだ。しかし、これからは海外のアニメファンもわざわざ日本まで出かけなくてもアニメグッズが買えるようになった。

4月19日、日本最大のアニメグッズ小売チェーンとして知られるアニメイトが、海外ユーザー向けのEコマースサイト「アニメイト・インターナショナル」をオープンした。

アジア諸国に121店舗を展開するアニメイトは1983年に第一号店をオープンした老舗だ。今回のオンラインストアでは、世界中のアニメファンがDVDやブルーレイ、公式グッズやアニメイト限定商品等を購入できる。

これまで日本のアニメグッズの購入は、特に北米のファンたちは距離の問題もあり非常に手間がかかるものだった。多くのファンは輸入代行業者に頼っていたが、信頼性の低い業者も紛れ込んでおり、非正規の商品を高いマージンで販売する者も居た。

そんな中、アニメイトが海外向けコマースサイトを始動した事は非常に喜ばしい。難点が一つあるとしたら価格が全て円で表示されているため、英語圏のユーザーは簡単な計算が必要になることだろう。

さらに、発送料がかなり高いことも指摘しておきたい。筆者は表示価格800円の「ねんどろいどぷらす ユーリ!!! on ICE 折りたたみミラー」という商品を買おうとしたが、送料が3000円もする。これでは実際、サードパーティの業者の価格を上回ってしまう。この価格には「オフィシャルの商品を買っている」という安心感が含まれていると考えるべきなのかもしれない。

米国のアニメファンは以前から、正規ルートのコンテンツの入手の難しさに直面してきたが、ここにも同じ状況が見て取れる。ファンたちは一刻も早く最新のアニメを見たがっているが、米国の配給業者はローカライズのコストを払うことをためらい、その結果、非正規の翻訳版が出回る状況を招いていた。

アニメイト・インターナショナルが、海外市場向けに日本のアニメ関連商品を直接販売する試みは、まだかなりレアなケースであり、発送料の高さも仕方ないことなのかもしれない。非正規品をつかまされるリスクを恐れずに、日本からオフィシャル商品が買い求められるようになったことは、この分野での大きな前進と言える。

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事