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編集者/ライター

ライドシェア大手のウーバーと共同で3億ドルを投じて、自動運転技術の開発を進める。ウーバーの自動運転開発の拠点であるピッツバーグでの公道で自動運転車によりオンデマンド配車サービスを提供する。

ボルボはとても個性的な存在だ。クルマ好きでない人間にさえ、北欧の自動車メーカーで安全に配慮したクルマ作りをしている、と理解されているメーカーは世界中を見渡しても珍しい。

年産約50万台程度の非常に小さな自動車メーカーに過ぎないのに、なぜブランド・イメージが突出して高いのだろうか? その背景には、1927年の創業時から連綿と受け継がれる企業哲学がある。

「車は人によって運転され、使用される。したがって、ボルボの設計の基本は、常に安全でなければならない」ー創業者のアッサル・ガブリエルソンとグスタフ・ラーソンの言葉だ。人間を中心に据えた設計を旨とし、人間を尊重する。長年、貫いてきたクルマ作りの方針であり、だからこそ、規模が小さくても、イメージが確立されている。

そしていま、ボルボが新たに掲げるのは、「ビジョン2020」なる新しい目標だ。一番の驚きは、交通事故による死亡者や重傷者をゼロにすると宣言している点だ。リアルワールドで起こった事故のデータを収集し、事故を再現してテストをし、その結果をクルマ作りにフィードバックする。その繰り返しこそが、ボルボが安全な自動車メーカーだという信頼につながる。

例えば、自動ブレーキの標準装備。いまでこそ軽自動車にも搭載されているが、2009年の段階でXC60にはオプションではなく標準で自動ブレーキを装備していた。ボルボに乗る人が負傷するリスクは、2000年以降、現在までに50%も減っている。

さらに、自動運転という新しい分野にも踏み出した。再び、なぜ? という疑問が生じるが、当然、その背景には飽くなき安全への追求がある。ヨーロッパの公道での自動運転の実証試験に加えて、ライドシェアのウーバーと提携し、公道で自動運転による配車サービスの提供を目指す。

目先の技術が変わろうとも、ボルボが目指すものは、あくまで人が中心の設計と安全性であり、そのために必要であれば、大きな投資をすることも辞さない。それこそが、ボルボの安全神話の根底にあるものだ。

文=川端由美、構成=青山 鼓

 

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