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テックジャーナリスト

藤平大輔(Photo by Junji Hirose)

デジタル重視へとシフトする企業のマーケティング戦略ー。ソフトバンクのデジタルマーケティング部門を統括する藤平大輔氏に現状を聞いた。

「欧米に比べ、日本のマーケティングは遅れていると言われています。それはよい商品をつくれば売れるんだという、商品開発力を重視する文化が非常に根強いからです。その流れで、マーケティングできる人材が十分に育っていません。デジタルに対する思考も同様で、経営陣がデジタルシフトの必要性を理解していても、現場がなかなか動けていないのが現状です」

日本のデジタルマーケティングについて、藤平大輔はそう分析する。

国内のマーケティングにおいて、テレビCMほど効率のよい媒体はない。実際、好感度の高いテレビCMを数多く配信してきたソフトバンクにおいても、今後もテレビCMを主軸とする方向性は変わらない。その一方で、テレビCMでは届かないユーザー層が出てきているため、新たなデジタルチームをこのほど組成したという。

「スマートフォンとの接触時間の多い若年層が、特に重要です。テレビを補完する意味合いでとらえ、デジタル媒体を積極的に活用していくのが有効でしょう」

デジタルを起用したマーケティング活用は、ネット広告、ソーシャル、デジタルサイネージ、O2Oなど多岐にわたっている。このため、その時々に応じて適正な媒体を選定する“メディア活用のディレクション力”の重要性が増している。最近の取り組みのなかでは、ネット動画の影響力が徐々に高まっているという。

「通常のテレビCMよりも、ネット動画のほうが、若年層の純粋想起に強い影響を与えているのです。我々は9月から、20GBで月額6,000円の大容量データ通信プラン『ギガモンスター』の提供を開始しました。今回の新商材では、ネット動画の活用がプロモーションに大きく貢献しています。ネット動画で商品告知すると、SNS上での波及効果や、申し込みまでの効果的な導線がしっかりと把握できます」

現状、日本のナショナルクライアントは総じてテレビCM出稿の割合が非常に高く、デジタル媒体に対する出稿が少ない。しかし、デジタルのよさは「誰にどれくらい当たっているか」を把握できる点だ。そのため、デジタルシフトといっても大量の広告投下は必要ない。

「広告出稿は、マーケティングの中でのアクションのひとつに過ぎません。やはりマーケティングをデジタル化することが必要です。代理店に頼りきらず、企業が自らデータをもって把握していく―。そういった“意識の切り替え”が非常に重要だと思います」

データを分析することで、客観的な目ではなく、主観的な目でデータを見られるようになる。そのうえで、代理店に“第三者の立場から見た提案”をもらうのは有効だ。

「いまのマス広告予算の1割をデジタルに回した場合、リーチする層は今の倍以上になるでしょう」

データの数字を自ら把握し、テレビCMとデジタルの相関関係を分析して、適正な予算配分に変えていくー。日本においても、そういったデジタルマーケティングが今後中核になっていくだろう。


藤平大輔(ふじひら・だいすけ)◎ソフトバンク株式会社 法人事業統括 法人事業開発本部 デジタルマーケティング事業統括部 統括部長。1971年、横浜生まれ。2004年10月にソフトバンクBB株式会社(現ソフトバンク)に入社。さまざまな新規事業を立ち上げ、14年より現職。SBギフト株式会社 代表取締役、株式会社ジェネレイト 代表取締役CEOなども兼務。

文=土橋克寿

 

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