一日当たりの利用者数(DAU)が1億人に達し、毎日10億件以上のGIFが閲覧されている。1億人のDAUと言えば、スナップチャットの3分の2(9月時点で1.5億人と発表)に迫る勢いだ。創立4年のGiphy のAdam Leibsohnは「これは重要な数字です」と語る。
Giphyでは様々なウェブサイトやアプリからGIFをシェアできる。独自の検索エンジンを持つGiphyのライブラリーは、「GIF画像のグーグル」とも呼ばれ、フェイスブック・メッセンジャーやスラック、ツイッター等でも活用されている。
Giphyは掲載しているGIF画像を所有しているわけではない。同社の武器は企業とパートナーシップを組み、作ったGIFを拡散する力だ。ロサンゼルスにある同社のスタジオではコンバースやFOX、マクドナルド、ナイキ、パラマウントなどの企業のためのGIF制作も手がけている。「サウスパーク」と組んで作ったGIFは8億3,000万回閲覧された。
スナップチャット並みの成長を期待
Giphyは戦略的理由から複数のビジネス・セグメントを持っている。同社のLeibsohnは「我々はGIFのエコシステムを創り出しそうとしているのです」と語る。
今年2月には、スナップチャットに初期から投資しているLightspeed Venture Partners主導の資金調達ラウンドで5,500万ドル(約58億円)を調達。評価額は3億ドル(約312億円)にのぼった。以前はグーグル・ベンチャーズと呼ばれていたGVも出資している。
Giphyが今のところ目先の利益よりも“常軌を逸した成長”に力を入れていることにGVは満足しているという。Giphyを用い、今後は映画の一部をGIFにしてサーチエンジンのトップに表示させるサービスも考えられる。映画が放映されれば、Giphyのサービスが興行収入にどのように影響したのか、依頼者は知りたくなるだろう。
「その効果を測る方法は現在開発中です。今後に期待してください」とLeibsohnは語った。