調査では、仕事に就く上で最も重視する要素を質問。すると、働く親の84%が“働き方の柔軟性”と回答し、その次にワーク・ライフ・バランス(80%)で、3番目に給与(75%)、4番目に健康保険(42%)という結果になった。
「働く親が、働き方の柔軟性を何よりも重視しているという結果は驚きだった」と、フレックスジョブスのブリー・レイノルズは言う。
彼らにとっての問題の一つは、子どもがいると時間に制約ができることのようだ。「子どもが幼くて託児所や幼稚園にいる間は、より仕事のスケジュールとのやりくりがしやすい」とレイノルズは言う。「だが就学年齢の子どもの場合は、子どもの時間と一般的な仕事の時間が合わなくなり、両立が難しくなる」
そして多くの雇用主は、従業員に柔軟に働く選択肢を提供していると言いながら、それを戦略的に行っている者はごくわずかだ。組織の方針として定めていても、具体的で従業員にとって理解しやすく、また利用しやすい制度を備えるには至っていない。
一例を挙げると、ジョン・モークは6年前、“働き方の柔軟性”が欠如していたことが理由でカジノでの人事の仕事を辞めた。「カジノは年中無休、24時間営業のビジネスだ」と47歳のモークは言う。特に娘が生まれた後は、家族と過ごす時間をもっと増やしたいと考えるようになり、新しい仕事を探し始めた。
現在、彼は以前よりもワーク・ライフ・バランスを提供してくれる企業で働いている。「社長は家族との時間を大切にすることを奨励しており、娘が病気の時は自宅で仕事をすることもできる。以前よりも融通が利く」。こう語るモークは2016年秋から博士号の取得に取り組む予定で、会社もそれを全面的に支援している。