ピンタレストが買収した企業はこれで10社目となり、そのうち米国以外の企業は2社目となった。ノルドが担当するのは、コンテンツの保存や復旧といったピンタレストにとって重要な機能だ。ピンタレストが米国以外のユーザーにとって、魅力あるアプリにする役割も担うという。
ピンタレストの月間アクティブ・ユーザー数はおよそ1億人で、その半数近くが米国外に住んでいる。ノルドはすでにピンタレストで働き始めている。ピンタレストは同社が始まって以来最大のアップデートを発表したばかりだ。
ピンタレストの共同創業者でチーフ・クリエイティブ・オフィサーのエバン・シャープ(Evan Sharp)は、「世界中の人々の様々なアイデアを取り込むには、人々を深く理解していなければなりません。ダニエルは建築やグラフィックデザイン、音楽、テクノロジーで経験を積んだ優秀なデザイナーです。彼にはビジュアル・コンテンツに関わるアプリを構築した経験があり、私たちのダイバーシティ溢れるチームにとって大きなプラスになります」と述べた。
クリエイティビティを拡張
スウェーデン出身のノルドは2012年にロンドンでCuratorを創設した。このアプリは様々なソースからの画像やテキスト、コンテンツを組み合わせるモバイル用プレゼンテーションツールで、生産性を上げるアプリとしてiPadやiPhoneで人気を博している。ノルドはもともと建築士やレコード・レーベルのマネージャーを務め、リトル・ドラゴンなどのアーティストを世に送り出した。
ノルドは、「人々がもっとクリエイティブになれるようなツールを作るのが好きで、人々が好きなことを発見してそれを楽しむことができるようにしたいというエバンとピンタレストのビジョンに共感しました」と語る。
メンバーの半数近くが米国外から来ているというピンタレストのデザインチームには他にも、フェイスブックやエアビーアンドビーで働いていたティム・ベロナックス(Tim Belonax)、グラフィックデザインのBVDで働いていたアンドレアス・ヘリン(Andreas Helin)、デザインエージェンシー25ahで働いていたサラ・ストランド(Sara Strand)がいる。
ピンタレストはこの4月、イギリスを皮切りに米国外からも広告を受け付け始めた。2015年には投資家により110億ドル(約1兆2,300億ドル)の企業価値があると評価された。