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Anetta / Shutterstock

スウェーデン人エンジニアのピーター・ジェルストム(Peter Fjallstrom)がブログに投稿した、Slackの画期的な活用法が話題を集めている。本来はオフィス用コミュニケーションツールであるSlackを、ジェルストムは家族用のダッシュボードに変えてしまったのだ。

例えば、ジェルストムが二人の子供たちの居場所をSlack botに質問すると、グーグルマップにマーカーが付いた画像が送られてくる。彼はこの設定に使用したスクリプトをブログで公開している。他にも、ジェルストム家ではスーパーの買い物リストをSlackで共有し、決済もチャット上で済ませているという。

ジェルストムの投稿はHacker Newsにも取り上げられ、100件以上のコメントが寄せられた。他のSlackユーザーの中にも結婚式の計画を立てたり、家族間で連絡を取り合うのにSlackを活用しているケースがあった。

「反響の大きさにとても驚いている。会社で日常的に使っているツールを家庭用にも使えることに多くの人が関心を持ったのだろう」とジェルストムは話す。彼のブログには、グーグルカレンダーや、子供たちが通う学校が提供しているRSSフィードとの連携についても紹介されている。

企業のプロジェクトマネジメント用ツールは機能性が高いため、家庭仕様に改良できれば便利であるのは間違いない。Slackが優れているのは、アカウントさえ持っていれば誰でもAPI を利用し、簡単に外部と連携してカスタマイズすることができる点だ。ジェルストムもアップルの「iPhoneを探す」機能やスウェーデンで人気の食料品ECサイト「MatHem」と連携させて前述のような機能を実装した。

Slackの有料プランは、1人当たり年間80ドルだが、ジェルストムは無料版を利用している。無料版は外部サービスとの連携が10件までに制限されているが、ジェルストムはまだ半分も使っていないという。また、これまでに作成したショートカットがサービス規約に違反している可能性があるが、アップルやMatHemから何も通達はないそうだ。

子供たちの居場所をトラッキングするために、ジェルストムはGithubで「iPhone を探す」を検索し、Slackに使えるスクリプトを見つけたという。いずれ子供たちは追跡されることを嫌がるようになるかもしれないが、エンジニアを父に持つ子供らは、こうした事態を覚悟しなければならないのかもしれない。Mathemとの連携に関しては、自分でスクリプトを最初から作ったという。

バックエンドシステムの改修やPoC(概念実証)の実施を生業としているジェルストムにとって、これらの作業は朝飯前だ。現在は、子供たちの学校の宿題に関連するクイズをbotに出題させ、正解するとポイントを付与する機能を実装しようとしている。「これなら規約に沿っているし、子供たちも楽しめると思う」と彼は言う。他にも、スマートロックと連携させて、家族からのメッセージに返答したら家のドアが開錠する機能も検討しているという。

このようなインテグレーションが手軽にできるのは、Slackがオープンなプラットフォームであることの証だ。Slackはプラットフォームとしての地位を強化するために、昨年12月にアプリディレクトリをローンチして外部の開発者がアプリを制作しやすくするなど、オープン化を積極的に推進している。

Slackの戦略は、初期のツイッターの取組みに似ている。「ツイッターはAPIを解放したことで多くのアプリが開発され、コミュニケーションのハブとしての地位を築いた」とジェルストムは指摘する。

「Slackの狙いもツイッターと同じだ。彼らは、社内の開発プロジェクトや休暇の計画を練るためのコミュニケーションのハブになろうとしている」

編集=上田裕資

 

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