

グローバルヘルスの課題を解決するために、国境を超えて産官学が連携するモデルをつくり出したGHIT Fund。
日本の製薬会社や民間企業がもつ高い技術力やイノベーションの力を、顧みられない感染症の新薬開発に生かし、さらに製品の認可を獲得し、市場へのアクセス&デリバリーを実現するため、奔走する。
本気で世界を変えたいと願い「パートナーシップ」を組んだ人々の活動を追う物語。
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1.顧みられない患者のためにマラリア/結核/顧みられない熱帯病
2.日本の技術とイノベーションで治療薬/ワクチン/診断薬・開発への投資
3.グローバルヘルスに貢献する薬事承認/アクセス&デリバリーの向上
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、感染症の脅威、そして感染症に対する医薬品開発の重要性を改めて人々へ知らしめた。このように地球規模で人々の健康に影響を与え、その解決に国際的な連携が必要とされる課題はグローバルヘルスと呼ばれる。国連が定めた持続可能な開発目標(SDGs)目標3「すべての人に健康と福祉を」の中でも、重要視されているテーマだ。
GHIT Fund(公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金)は、低中所得国で蔓延する感染症向けの医薬品開発への投資(助成)やグローバルな連携の推進、そして日本のグローバルヘルス分野における国際貢献を目指して活動を行う国際的な非営利組織だ。
COVID-19においては迅速なワクチン開発が実現したが、一方で世界中には低中所得国を中心に顧みられない感染症が未だ存在し、それらの医薬品は投資対効果が低いために製品開発がなかなか進まない現状がある。
GHIT Fundの役目は、マラリア、結核、顧みられない熱帯病などの市場性の低い治療薬、ワクチン、診断薬などの新薬開発に対して、グローバルな官民パートナーシップを通じて資金調達を行い、医薬品開発への投資を行うことだ。資金拠出パートナー&スポンサーは、日本政府、財団、製薬企業を含む国内外の民間企業約30社が参画している。2023年にはGHIT Fundの第3次5カ年計画がスタート。「イノベーションの加速」、「製品開発の投資インパクトを最大化」、「パートナーシップで生み出す化学反応」を戦略の柱とした「GHIT3.0」を掲げ、顧みられない感染症の制圧に向けて邁進している。現在約40の研究開発プロジェクトが進行中であり、これまでの累積投資金額は350億円以上にのぼる。(2025年1月30日時点)
同時に、顧みられない感染症の新薬開発を加速するために、日本と海外の機関による国際的なオープンイノベーションを推進することもGHIT Fundの役目となる。また、製品開発パートナーとの定期的な進捗管理、製品供給戦略の検討なども行う。
このようにGHIT Fundの活動は、日本がグローバルヘルスに貢献する上で大きな役割を担っている。また、あらゆる企業にとって、持続可能な社会の実現と向き合うことが避けられない経営課題となったいま、GHIT Fundを通じてグローバルヘルスに貢献することは企業のステークホルダーに対する信頼へと直結していく。
顧みられない感染症の医薬品は、需要はあっても投資対効果が低いために、民間企業だけでは作ることができない。
GHIT
Fundはパートナーからの資金拠出を受け医薬品の研究・開発に投資を行う。さらに、研究開発から供給までのオープンイノベーションにも取り組み、置き去りにされた感染症の医薬品開発を推進する。
2022.02.25
GHIT Fund
エクスターナルアフェアーズ&
コーポレートディベロップメント
ヴァイスプレジデント
井本 大介
アステラス製薬
製薬技術本部
製剤研究所長
小島 宏行
アステラス製薬
コーポレート・アドボカシー
サステナビリティ部
堂本 郁也
Full Partners
外務省
厚生労働省
国連開発計画(UNDP)
ゲイツ財団
ウェルカム
アステラス製薬株式会社
エーザイ株式会社
塩野義製薬株式会社
第一三共株式会社
武田薬品工業株式会社
中外製薬株式会社
Associate Partners
大塚製薬株式会社
富士レビオ・ホールディングス株式会社
レメディ・アンド・カンパニー株式会社
Affiliate Partners
協和キリン株式会社
住友ファーマ株式会社
田辺三菱製薬株式会社
富士フイルム株式会社
Merk KGaA
Sponsors
栄研化学株式会社
リンクタイズ株式会社
株式会社セールスフォース・ドットコム
Open Philanthropy
株式会社バーソン・ジャパン
Diligent Japan合同会社
モリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所
ZVC JAPAN株式会社
森ビル株式会社