ブルネロ クチネリ、
ウェールズ公
チャールズ英皇太子殿下、
フェデリコ・マルケッティが揃って「再生ファッション」プロジェクトに参加
2022.05.11
ウェールズ公チャールズ英皇太子殿下、ブルネロ・クチネリ氏(右)、フェデリコ・マルケッティ氏(左)
在イタリア、イギリス大使の公邸ウォルコンスキー邸にて、G20ローマ・サミット(2021年10月30~31日)にあわせて開催されたSMIの最初のプロジェクト・プレゼンテーションの様子。
ソロメオ発のファッションブランド(Casa di Moda)と、
ウェールズ公チャールズ英皇太子殿下が提唱する
「サステナブル・マーケッツ・イニシアティヴ(Sustainable Market Initiative)」のコラボレーションが決定
2022年5月11日-ソロメオ
5月9日(月)の夜、バッキンガム宮殿にてウェールズ公チャールズ英皇太子殿下が企画主催するサステナブル・マーケッツ・イニシアティヴ(Sustainable Markets Initiative)の晩餐会が開催されました。その大きな目的は、プライベートセクターがサステナブルな未来へ移行する動きを加速できるように調整をはかり、世界レベルでの努力を構築しようとするもの。プロジェクト内にはさまざまな分野に特化した「タスクフォース」があり、ファッション業界から銀行業界、エネルギートランジションに至るまで多岐にわたります。
ファッションブランドであるブルネロ クチネリは、フェデリコ・マルケッティ(Federico Marchetti)氏率いるファッション・タスクフォース(Fashion Task Force)にいち早く参加を表明しました。これは、再生農業に特化したワークストリームに参画し、ヒマラヤン・リジェネラティヴ・ファッション・リヴィング・ラボ(Himalayan Regenerative Fashion Living Lab)プロジェクトを通じて、現地のテキスタイル業者を経済的に支援することを確約し、気候や自然に良い影響を及ぼすことを目的としています。
ヒマラヤン・リジェネラティヴ・ファッション・リヴィング・ラボのそれは、前述ファッション・タスクフォースの1番目となるプロジェクトです。ヒマラヤのいくつかのエリアにある現地の小さなコミュニティを対象に、彼らが自然と環境の調和を取り戻し、同時にサステナブルなファッション・バリューチェーンを創造することを目的としています。具体的には、このプロジェクトにより、気候変動や生物多様性の喪失に関わる地球規模での挑戦に対峙し、カシミヤ、コットン、シルクに支えられた地域経済を改善するために、荒廃した景観をもとに戻し、伝統的なクラフトやテキスタイルの職人技術を復活させることです。
「ヒマラヤン・リジェネラティヴ・ファッション・リヴィング・ラボ」プロジェクトは、リフォレスト・アクション(Reforest Action)協会および科学者マーク・パラヒ(Marc Palahi)氏が率いるサーキュラー・バイオエコノミー・アライアンス(Circular Bioeconomy Alliance)のもとで実現をはかり、期間は2年間(2022~2023年)を予定しています。
ブルネロ・クチネリ氏のコメント:
「このように崇高なイニシアティヴに参加することができて光栄です。優雅で気品あふれるイギリスのウェールズ公チャールズ皇太子殿下が、友人フェデリコ・マルケッティ氏とともに、私たちの地球をより良くするために、いくつかの世界的なファッションブランドを集結させるという素晴らしく魅力的なアイデアを生み出しました。彼に私たちの心からの感謝の気持ちを捧げます。私たちの母なる大地は、私たちを受け容れ、育み、私たちにその素晴らしい資源を恵んでくれました。私たちは、その大地を可能なかぎり手を尽くして守るという重大な責任を負っています。私はいつもオリエント(東洋)に魅了されてきました。心が奪われるような風景が広がり、空が限りなく人に近い地球上のこの土地と、そこに住む人々に。人間を中心とするプロジェクトに参加できることに心から感激するとともに、さまざまな民族が自然と調和しながら、生活が受け継がれてきたその場所で暮らし続けることができるよう努めてゆきたいと考えています。私たちが生きる場所と同じように、景観、経済、職人の技、伝統は、そのすべてが合わさって一体になること、またヒマラヤン・リジェネラティヴ・ファッション・リヴィング・ラボのプロジェクトが、すべてが合わさって最高のかたちで全体性をもつことを確信しています。」
SMIタスクフォース(SMI TaskForce)
SMIについて:
サステナブル・マーケッツ・イニシアティヴ(Sustainable Markets Initiative)は、2020年の世界経済フォーラム「ダボス会議」年次総会にて、ウェールズ公チャールズ英皇太子殿下が提唱したもの。次の10年間で大胆で想像力に富んだ行動をとることを目的とします。SMIは、社会と環境の両側面からみたサステナビリティと調和する経済価値を生み出すべく、官民セクターと公益活動セクターを巻き込みながら、世界がサステナブルな未来へ移行できるように導き、その動きを加速させることに焦点をあてています。
リフォレスト・アクション(Reforest Action)
サーキュラー・バイオエコノミー・アライアンスの一環であるリフォレスト・アクションは、世界のいくつかのエリアの再森林化を行うBコープ(B-Corp)認証企業です。そのミッションは、現地の生態系にある在来種を植え、農園にすることで地球上の荒廃した地域の保護回復を図ること。リフォレスト・アクションは、ホリスティックなアプローチを通じて環境保護を行う具体的なプログラム実現のために、個人や企業を啓発したいと考えています。
サーキュラー・バイオエコノミー・アライアンス(Circular Bioeconomy Alliance)
この同盟は、2020年にウェールズ公チャールズ英皇太子殿下が創設しました。金融業界や有機栽培を行うバリューチェーン内で経営を行う企業と、土地を再活用し、生物多様性を高め、現地コミュニティに労働や繁栄を提供するための具体的な行動とを繋げることを、その目的としています。メンバーは、政府間組織、企業、投資家、それぞれの専門分野でサポートを行い、循環バイオエコノミーに関する分野におけるプロジェクトを実行する研究機関やNGOになります。このアライアンスは、欧州森林機関(European Forest Institute)内に事務局を開設しています。