クレジットカードの毎月の支払いが定額になるリボ払いは、上手に使えば便利だが、借金地獄に転落する落とし穴もある。債務整理や借金に関する情報サイト「あけるさいむ」が借金のある男女80人を対象に行った調査によれば、「リボ払いで詰んだ」、つまり返済不能になったと答えた人が68.4パーセントにものぼった。原因は、安心してついつい使い過ぎてしまうという気の緩みばかりではない。知らない間にリボになっていたというケースもあるので、リボ払いについてよく理解しておこう。

まず、リボ払いには次の4つの方式がある。
元金定額方式:月々の支払い額のうち、元金を定額にして、利息(手数料)を上乗せする。元金の減りが早く返済期間を短くできる可能性がある。
元利定額方式:元金と利息の合計を定額にする。支払い金額が変わらないので家計管理がしやすいが、先に利息を多く支払うため元金の減りは遅い。
残高スライド方式:残高に応じて支払い額が変動する。残高が少なければ支払い額は減るが、カードの利用額が増えれば支払い額も増える。
定率リボ:利用残高の何パーセントと割合を決めて支払う。利用額に応じて支払い額も変わるので、割合を高くすれば返済は早くなり、低くすれば遅くなる。
リボ払いを提供するカード会社によって方式が異なるので、これからリボ払いを始めようという人はどの方式が自分に合っているかを考えて選ばないと、気づかぬうちに借金が膨らんでしまいかねない。問題は、知らないうちにリボになっていたケースだ。「あけるさいむ」は次の原因をあげている。
・最初からリボ払いに設定されたカードを選んでしまった。
・自動リボのキャンペーンに申し込んだ。
・一定の金額を超えるとリボ払いに切り替わる設定にしていた。
・リボ専用カードを申し込んでしまった。
・登録型リボに登録されていた。
登録型リボは、あらかじめすべての支払いがリボに設定されているカードだが、これが知らないうちにリボになっていた原因のナンバーワンということだ。そこで、クレジットカードを安全に使うための心得を「あけるさいむ」が提唱している。

・毎月の利用明細を確認する。
・リボ設定の有無をチェックする。
・不明な点があればカード会社に確認する。
・困ったときは「消費者ホットライン188」に相談する。
利用明細を見ればリボかどうかはすぐわかる。「クレジットカードは借金の入口でもあることを忘れず」と「あけるさいむ」は警告している。