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2025.01.24 17:00

OpenAIのAIエージェント「オペレーター」、月額3万円で何ができる?

Shutterstock.com

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OpenAIは1月23日、最新の人工知能(AI)ツール「Operator(オペレーター)」を発表した。同社のこのAIエージェントは、さまざまなウェブ上のタスクを実行するよう設計されており、最初はChatGPTの最上位プランの米国ユーザー向けに提供される。

OpenAIは、このツールを「ウェブのタスクを実行するエージェント」と説明し、ウェブページをナビゲートし、ユーザーが訪問するサイトで表示されるボタンやメニューを人間と同じように操作できると述べている。

オペレーターは、オンラインでの食料品の注文やチケットの購入、資料のダウンロード、PDFの統合などの幅広いタスクを実行することができる。ただし、OpenAIは、このツールがまだ完璧なものではなく、簡単なタスクで間違いを犯すこともあると説明している。また、ユーザー名やパスワードでログインを行う場合は、ユーザー自身がそれを入力する必要があり、すべてのタスクを完全に自動化するものではないと述べている。

オペレーターはまた、メールの送信や買い物などの場面においては、タスクを実行する前にユーザーに確認を求める仕様となっている。さらに、OpenAIによるとこのツールは、有害なものや違法なタスクを実行することはできず、ギャンブルやアダルトコンテンツ、薬物や銃の販売業者などのあらかじめブロックされたサイトへのアクセスは禁止されている。

オペレーターは23日時点で月額200ドル(約3万1000円)の米国のChatGPT Proのユーザーのみが利用可能になっている。しかし、OpenAIは、このツールをChatGPT PlusやChatGPT Team、ChatGPT Enterpriseなどの他のサブスクリプションプランにも拡大する計画だと述べている。

同社は、ChatGPTと同様に、オペレーターの会話を使用してAIモデルをトレーニングするという。ただし、ユーザーはこの設定をオフにすることで、オペレーターの会話から自分のデータを除外することができる。

オペレーターは、OpenAIが汎用人工知能(AGI)の実現を目指す取り組みのステップの1つだとされている。AGIは、あらゆるタスクを人間と同等かそれ以上にこなすことができる、従来のAIの発展形とされている。

すでにマイクロソフトと提携しているOpenAIは21日に、エヌビディアやオラクル、ソフトバンクらが名を連ねる5000億ドル(約77兆7000億円)規模のAIインフラの合弁事業「スターゲート」への参加を発表した。これにより、今年は同社とグーグルが出資するAnthropic(アンソロピック)、さらにイーロン・マスクのxAI(エックスエーアイ)とのAI競争が急速に加熱する見通しだ。

スターゲートプロジェクトは、米国内の雇用創出や大規模データセンターの建設を目指しているが、マスクは今週、この提携を批判し、その実現可能性や資金調達能力に疑問を呈している

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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