しかし、長期的には、同社が推進するデジタル化と宅配への積極的な取り組み、豊富な手元資金、そして厳しい経済環境にも適応し、世界中で文化的に適切なメニューを維持する能力により、同社の業績が回復する可能性は大いにある。マクドナルド株は現在、予想利益の25倍で取引されており、これは過去5年間における平均PER(株価収益率)である28倍を下回っている。この相対的に低いバリュエーションは、株価が長期的に成長する可能性があることを示唆している。
株価動向と目標株価
私たちは、2024年度におけるマクドナルドの年間収益が、前年比3%増の262億ドル(約4兆1000億円)になると予想する。収益と利益の予想を見直したことを踏まえ、目標株価も294ドルに修正した。これは、予想EPS(1株あたりの純利益)を11.81ドル、2024年度のPERを24.9倍として算出したものだ。過去4年間におけるマクドナルド株の上昇は一貫しているとは言い難いが、その年間リターンはS&P500よりもかなり変動が少ない。マクドナルド株の年間リターンは、2021年は28%、2022年は1%、2023年は15%、2024年は0%だった。
マクドナルドの経営陣は第4四半期の業績見通しの開示をスキップしており、投資家の関心は既存店売上高の伸び、特に海外売上高の伸びに移った。同社の成功は現在、デジタル戦略の効果的な実行と、市場の課題を乗り切るための革新的なメニュー提供にかかっている。
(forbes.com原文)