バンク・オブ・アメリカのアナリストが設定した190ドル(約2万8400円)の目標株価によって示唆されるエヌビディアの時価総額は4兆7000億ドル(約702兆7400億円)だ。これは上場企業の市場価値の最高記録であるアップルの3兆6000億ドル(約538兆2700億円)を大幅に上回る。
エヌビディアは時価総額3兆4000億ドル(約508兆3700億円)で、世界で2番目に価値のある企業だ。この評価額は10年前の約100億ドル(約1兆5000億円)から、そしてわずか2年前の3000億ドル(約44兆8600億円)弱の時価総額から大きく飛躍したものだ。エヌビディアの株価上昇は、2022年後半にリリースされたOpenAIの生成AIチャットボット「ChatGPT」の登場が引きがねとなった。これらのAIアプリケーションの基盤にエヌビディアのGPUが使われていることが同社の収益を急増させた要因となっている。
エヌビディアの売上高と純利益は、2022年の同時期と比較して7月までの四半期でそれぞれ350%と2400%増加した。もともとビデオゲームのグラフィックス技術で知られていたエヌビディアは、現在も創業者であるCEOのジェンスン・フアンによって率いられており、フォーブスの計算によると、会社の3%の株式を保有するフアンは世界で11番目の富豪となっている。一般的な評価指標によると、エヌビディアの株価はファンダメンタルズに比べて割高で、S&P500の中で過去12カ月の売上高に対する時価総額の比率(株価売上高倍率)が2番目に高い。しかし、フアンが「感情的」で「常軌を逸した」と表現するエヌビディア製品への需要によって、多くの投資家は依然として強気を維持している。
(forbes.com 原文)