宇宙

2024.05.07 18:30

新月になり天体観測に最適で希少な暗い夜が訪れる、今週の夜空

今週の夜空は星空観賞に最適(Getty Images)

今週の新月は、特に北半球の天文ファンにとって貴重な月のない暗い空をもたらしてくれる。6月に夏至を迎えるころになると暗闇は希少なものになる。今週の星空観賞と天文について知っておくべきことを以下に記す。

5月8日(水曜日):新月

日本時間5月8日12時22分、星空観賞する人たちが待ち望んだ新月の瞬間がやってくる。この月相で、月は地球と太陽のほぼ中間に位置し、夜空は月の光から解放される。これにより、同日の夜は今月最も星空観賞に適したタイミングとなるが、実用的には今週いっぱいほぼ完璧な夜空となる。

5月10日(金曜日):水星が西方最大離角

水星を見る最大の機会を求めるなら、太陽から最も離れた位置にくる「西方最大離角」を迎えるこの日を待とう。この時、水星は火星と土星の下、東の空のいつもより高い位置にあり、見える時間は長くなるが、それでも日の出前の高度は10度程度で観察は難しいかもしれない。

5月10~12日(金~日曜日):三日月

満ちていく三日月が、3晩続けて日没直後の西の空に見える。

・5月10日:輝面比7%の三日月
・5月11日:輝面比13%の三日月
・5月12日:輝面比21%の三日月

5月12日(日曜日):月とふたご座

日没後に西を見ると、輝面比21%の満ちていく三日月の側に、ふたご座の明るい恒星ポルックスと「双子」のもう一方であるカストルが見える。

今週の星座:うしかい座

うしかい座は、夏が近づいていることを表すサインだ。この星座で最も明るい赤色巨星のアークトゥルスは、地球から見える最も明るい星の1つであり、わずか37光年の距離にある。

今週の天体:子持ち銀河

フェイスオン(正面向き)の渦巻銀河の1つで、別の小さな銀河をともなう「子持ち銀河」( M51)は、小型の天体望遠鏡があれば見ることができる。2800万光年の彼方にあり、近くにはりょうけん座と北斗七星がある。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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