ファッション

2024.04.13 15:00

スーツの日々─連載 Forbes JAPAN CIRCLE 30

デザインに一定の規範があるスーツは、逆に各ブランドのカルチャーや知性が浮き彫りになる。つまりスーツを着ることとは、知性をまとうことであり、文化を体現することといっても過言ではない。そんな視点をもつと、スーツ選びは我然愉しくなる。文化的な刺激を求め、スーツを着て街を歩いてみてはいかがか。


エレガンス極まる最高峰スーツの価値

スーツ918500円[2ピース価格、ベストは参考商品]、セーター151800円、スカーフ49500円、シューズ 参考商品〈すべてラルフ ローレン パープル レーベル/ラルフ ローレンTel:0120-3274-20〉※ソックスはスタイリスト私物。

スーツ918500円[2ピース価格、ベストは参考商品]、セーター151800円、スカーフ49500円、シューズ参考商品〈すべてラルフ ローレン パープル レーベル/ラルフ ローレン Tel:0120-3274-20〉※ソックスはスタイリスト私物。

ラルフ・ローレン自らが厳選したエクスクルーシブなウールギャバジンを用い、イタリアの職人が手作業で縫い上げたスリーピーススーツ。生地のなめらかさと軽やかな仕立てが生み出す、流れるようなドレープがラグジュアリーだ。上質なキャンバス芯と軽量な構造による、柔軟かつ軽快な着心地も秀逸だ。スーツと同色のニットを合わせたワントーンコーディネイトで、モダンに着こなしたい。

職人技の結晶である仕立てと素材の共演

スーツ539000円、シャツ187000円、タイ40700円、チーフ27500円、サングラス55000円〈すべてブリオーニ/ブリオーニ クライアントサービスTel:0120-200-185〉

スーツ539000円、シャツ187000円、タイ40700円、チーフ27500円、サングラス55000円〈すべてブリオーニ/ブリオーニ クライアントサービス Tel:0120-200-185〉

数種類の天然繊維を組み合わせてつくられる毛芯を前身頃全体に用いることで、立体的で美しいフォルムを表現できる総毛芯仕立てを採用した「トレヴィ」モデルのスーツ。それでいて非常に軽量であり、適度なゆとりのあるリラックスフィットも手伝い、ストレスのない快適な着心地だ。“ペトローリアムブルー”と名付けられたブルーグレーのウールシャークスキン生地も、艶やかで美しい。凛としたタイドアップはもちろん、ニットやTシャツに羽織っても様になる。

洒脱によみがえる銀幕のスターの美学

スーツ561000円、シャツ195800円、ベルト61600円、シューズ151800円〈すべてジョルジオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ ジャパンTel:03-6274-7070〉

スーツ561000円、シャツ195800円、ベルト61600円、シューズ151800円〈すべてジョルジオ アルマーニ/ジョルジオ アルマーニ ジャパン Tel:03-6274-7070〉

ジョルジオ アルマーニが映画衣装を提供したこともある、名優リチャード・ギア。彼の1980年代のスーツスタイルにインスパイアされたニューデザインのスーツが、2024年春夏に登場した。全体的にオーバーシルエットが特徴で、長めの着丈などで緩さを強調。リラックスしたモダンな佇まいを演出する。黒に近い濃紺の生地はしなやかなバージンウール製で、優美なドレープも楽しめる。往年の名優の着こなしを彷彿とさせるバンドカラーシャツも新鮮だ。

コンセプチュアルなスーツの彫刻的美しさ

ジャケット407000円、パンツ176000円、シャツ108900円、タイ33000円、シューズ161700円、メガネ105600円、バッグ456500円[すべて予定価格]〈すべてプラダ/プラダ クライアントサービスTel:0120-45-1913〉

ジャケット407000円、パンツ176000円、シャツ108900円、タイ33000円、シューズ161700円、メガネ105600円、バッグ456500円[すべて予定価格]〈すべてプラダ/プラダ クライアントサービス Tel:0120-45-1913〉

メンズスタイルのスタンダードアイテムであるシャツを解体し、ジャケットへと再構築したセットアップスーツは、プラダが今春夏に掲げるテーマ「Fluid Form」を体現。曲線的に絞ったウエストラインからパッドで強調されたワイドなショルダー、そして極端に長いスリーブが、独創的かつ彫刻的なアワーグラス(砂時計型)シルエットを描き出す。テーパードシルエットのパンツにタックインする着こなしも斬新だ。
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direction by Akira Shimada|photographs by Akira Maeda|styling by Makoto Yoshino|hair & make-up by Hanjee (Signo)|model by Daisuke|text by Yasuhiro Takeishi

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