マイクロソフトは、同社によるアクティビジョン・ブリザード買収計画の阻止を目指すFTCと法廷闘争を繰り広げている。Switch後継機をめぐる情報は、2022年12月にアクティビジョンのアーミン・ゼルザ最高財務責任者(CFO)が他の幹部に送ったとみられる電子メールで言及されており、これにはアクティビジョンと任天堂の古川俊太郎社長との話し合いの要旨と、「NG(次世代)Switchドラフト」と題された添付ファイルが含まれている。
Switchは『ゼルダの伝説』シリーズなど、任天堂が自社開発した人気ゲームを多く抱えているものの、アクティビジョンがソニーの「PlayStation」やマイクロソフトの「Xbox」向けに開発している『Call of Duty』シリーズなどの人気サードパーティタイトルの多くを逃してきた。
しかし、今回公開された資料でアクティビジョン幹部は、Switch後継機の性能が「第8世代」の他社製ゲーム機、つまり「PlayStation 4」と「Xbox One」に近いものになる見通しであることから、「NG Switch向けにも魅力的なものを作れると推測することは理に適っている。開発用ハードウエア試作品を早期に入手し、それを早く確認できれば助かる」と述べている。これは、任天堂が次世代ゲーム機の性能をPlayStationやXboxに匹敵するものに引き上げることで、Switchに欠けていたサードパーティタイトルを誘致しようとしていることを示唆している。
ゲームメディアのEurogamerは今月、任天堂がドイツ・ケルンで先月開催されたイベント「Gamescom(ゲームズコム)」で、開発者と非公開の会合を開いて次世代ゲーム機を披露したと報じており、任天堂がアクティビジョンに対して行ったのと同じ説明を他社にも行った可能性がある。
任天堂は、1億2900万台を販売する大ヒットとなったSwitchの後継機をまだ発表していないが、2024年に新型機を発表するとの見通しがEurogamerやTom's Guideなど多くのメディアによって報じられている。
(forbes.com 原文)