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2023.07.12 13:15

スマートバンクの家計簿プリカが有料プラン 「利用者10%の課金目指す」

提供=スマートバンク

提供=スマートバンク

家計簿アプリとVisaプリペイドカードをセットにしたサービス「B/43(ビーヨンサン)」を提供するスマートバンクは7月12日、有料プランを開始した。月額480円で、より細かな家計管理が可能になる。

現在、同社が提供するのは、個人で使うマイカード、共働きの夫婦などが利用するペアカード、子ども向けのジュニアカードの3種類。

特に利用が伸びているのが、ペアカードだ。同カードは、カップル2人に1枚ずつカードが発行され、B/43上で共同の口座がつくられる。決済が行われると、共通アカウントに支払い場所と金額の通知が届くという仕組み。これまで共同の銀行口座を開設したり、家族用のクレジットカードを発行していた人たちから支持されている。

そうしたなか、利用者が増えると同時に「より細かな家計管理ができるようにしてほしい」という要望が増えていたため、有料プランを開始した。

これまでは、ユーザーが決済した店舗情報から、スマートバンクが自動的に一つのカテゴリー(食品、生活用品など)に振り分けていた。

有料プランの新機能では、複数のカテゴリーが選択できるようになった。例えば、スーパーで食品と日用品を買った場合、これまでは「食品」として換算されていたものが、ユーザーの任意で、「食品」と「生活用品」に分けられる。

また、カテゴリーの数は12個用意されているが、最大80個まで自由に設定できるようにもなった。



ただ、カテゴリーの選択や金額の入力はユーザー自身で行う必要があり、「今後はOCR(活字画像を文字データに変換する技術)で読み取りができるようにしたい」(スマートバンクCEO堀井翔太氏)という。

有料プラン開始に踏み切ったのは、ユーザーからの要望に応えることと同時に、スタートアップを取り巻く市況も大きな要因だという。

「資金調達時の投資家の評価ポイントは、スマートバンクで言うとこれまではGMV(流通総額)でした。これが伸びてれば赤字でも成長性にかけてもらえていました。

しかしここ1〜2年で、黒字化の時期について、資金調達でもIPOの審査でも厳しく見られるようになりました。我々の主な収益は決済手数料で、収益率は決して高くありません。その課題を払拭する事業モデルの一つとしても有料プランを開始しました」(堀井氏)

実際に、海外の決済事業者では、決済から後払い(スマートバンクでも提供)を始め、その後課金プランに移行するというのが鉄板になっており、「再現性のあるビジネスモデル」と堀井氏はいう。

機能は今後も随時追加していく予定で、約1年をかけて、現在利用するユーザーの10%の課金を目指していくという。

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