そうした実態の調査をビジネスクラウドサービス「BizLib」を提供するSMBが全国の中小企業(20~400名規模)の経営者を対象に「中小零細経営者の売上管理方法」に関する調査を行っています。
それによりますと、中小企業の7割以上が売上管理システムを導入している一方で、まだ、Excelや紙で管理しているという企業が20.3%もいることがわかりました。記憶に頼っているという企業も3.7%ながらおり、昔ながらの慣習から抜け出せない経営者がまだ一定数いるようです。
ただ、企業規模にも左右されるため、売上管理システム導入した/導入したいタイミングの従業員数を聞いたところ、101名~150名という回答が23.0%ともっとも多く、このあたりがアナログでの管理の限界なのかもしれません。
売上管理システムを導入してのメリット、デメリットについて聞いたところ、メリットとしては業務の効率化が45.2%でダントツトップ。売上予測の立てやすさ(18.3%)、経営判断の容易化(16.1%)と続き、逆にデメリットと感じている点としては、コストが高いが23.8%でトップ。外出先から利用できない(15.4%)、使いづらい(12.9%)と続きました。
一方で、いまだに導入していない企業の理由としては、費用対効果がわからないが38.8%でトップ。どれがよいのかわからない(26.4%)、システムを入れても使いこなせなさそう(22.9%)と続きます。導入した企業では、業務が効率化されていると感じつつも、コストが高いという意見が多く、費用対効果については経営者の考え方や企業規模によって違いはあると思います。おそらくExcelや紙で管理しているとなると、現状管理方法に対してはほとんどお金がかかっておらず人件費のみ。しかも経営者自身が管理している企業だと人件費の概念も薄れていそうです。
売上管理業務をこなすために人件費をかけるか、システムに投資するか。今後人材確保が難しくなる時代を生き抜くためには、さまざまな経営判断が必要になってくるのではないでしょうか。
出典:SMB「中小零細経営者の売上管理方法」より