経営・戦略

2023.06.20 09:15

ボーナス支給は約3割、中小・零細企業のおサイフ事情

GettyImages

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夏のボーナスの時期ですが、企業へお勤めのみなさん、支給されたでしょうか? コロナが明け景気も回復しつつありますが、大企業と中小・零細企業とでは、回復度合いがまったく違うようです。

フリーウェイジャパンが中小企業・零細企業を対象にした「2023年度 夏のボーナス実態調査」で、支給予定が昨夏から11.7%も減少していることがわかりました。

今年の夏のボーナスを支給済み・支給予定かを経営者にとうたところ、31.3%が支給済み・支給予定と回答しました。これは、昨年の調査から11.7%も減少したとのこと。支給予定なしが33.9%と支給されるよりも多く、コロナが明けても厳しい状況が続いていることが伺えます。

ボーナスが支給済み・支給予定で金額を把握している従業員に、その金額を聞いたところ、一番多かったのが10万~20万と50万~60万という結果に。60万円以下にほぼ集約されており、回答者の平均額は44.1万円でした。

それでも、支給額が増額(増額予定)したと回答した人は44.4%おり、昨年の平均額42.8万円よりも上回っていることから、企業によっては回復傾向にあるようです。

一方、経営者に昨年下期から今年上期にかけて業績に変化があったのかの質問に対しては、変化なしが44.3%ともっとも多く、上がったと回答したのは20.9%で、下がった17.4%よりは多いようです。ただ、下期は下がったが、上期は上がったと回答した人は5.2%に対し、下期は上がったけど上期は下がったと回答した人が12.2%いることから、やはり全体的には下降傾向は、まだまだ多いように思われます。

また、冬のボーナス支給の見通しについて経営者へ問うたところ、立っていると回答した人はわずか23.5%で、立っていない(44.3%)が大きく上回りました。

最近株価は高値を更新しているものの、中小・零細企業にとってはどこ吹く風。円高などによる原材料費や光熱費の高騰が、中小・零細企業の経営者を今後も苦しめるかもしれません。

出典:フリーウェイジャパン「2023年度 夏のボーナス実態調査」より

文=飯島範久

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