そんななか、アメリカ・ウィスコンシン州のマディソン市では、シェアサイクルをより身近なものにしようと、図書館で電動自転車を貸し出す取り組みが行われている。
2021年、市内の図書館が、電動自転車のシェアリングサービスを提供するMadison BCycleとパートナーを組んで始まった取り組みだ。
Thanks to an amazing collaboration between @Madison_Bcycle + @MPLFoundation, riders can use their Madison Public #LibraryCard to access 300+ electric bikes. You can check out a community pass and a helmet from any Madison Public Library location for up to a week at a time. pic.twitter.com/5BvAUxMxFY
— Madison Public Library (@madisonlibrary) September 14, 2021
図書館カードを持つ人であれば、誰でも最長1週間、電動自転車とヘルメットを借りられる。各図書館に用意されている、電動自転車を利用するためのパスカードを借りられる仕組みだ。本をたくさん借りて荷物が重いとき、電動自転車があると助かるのではないだろうか。
パスカードがあれば、マディソン市内及び周辺にある50以上の専用駐輪スペースで、電動自転車を借りたり返したりできる。電動自転車の数は、全部で350台以上。1週間試して、自転車生活の良さに目覚める人も現れそうだ。
シェアサイクルサービスによっては、会員登録や決済などのために、スマートフォンやクレジットカードが必要となる場合がある。こういったものを用意せずにサービスを利用できたら、これまでアプローチできていなかった人たちに、シェアサイクルの魅力を知ってもらえるかもしれない。
マディソン市の9つの図書館には、年間約200万人もの人が訪れるという(※2)。多くの人が訪れる施設が、CO2削減に向けた具体的な行動を提案する場になることを期待したい。
同国ではマディソン市以外にも、さまざまな州の図書館が自転車を貸し出しており、その取り組みを一覧にまとめている人もいる。今後の広がりが楽しみだ。
※1 The climate change mitigation effects of daily active travel in cities – ScienceDirect
※2 Media Relations | Madison Public Library
【参照サイト】
・Madison BCycle Community Pass Program | Madison Public Library
※この記事は、2021年9月にリリースされたCircular Economy Hubからの転載です。
(上記の記事はハーチの「IDEAS FOR GOOD」に掲載された記事を転載したものです)