海外クラフトノンアルコールビールの輸入販売を手がけるLANYは、20歳以上の男女247名を対象にノンアルコールビールの飲用習慣についての調査を実施した。
うちノンアルコールビールを飲む習慣があると答えた回答者に、ノンアルコールビールを飲む理由を聞いたところ、「自ら進んで」が55.6%。半数以上が積極的にノンアルコールビールを選択し、飲んでいることが分かった。一方で、運転や妊娠・授乳中であること、体質などといったやむを得ない事情からノンアルコールビールを飲んでいる人の割合は、約4割に止まった。
積極的にノンアルコールビールを飲む理由としては、「将来の健康を考えて」が最も多く44.2%。続いて「お酒を飲まずに取り組みたいことがある」(25.6%)、「睡眠の質を上げたい」(7%)という結果に。
「お酒を飲まずに取り組みたいこと」に関しては、「仕事終わりに酒を飲みたいが、飲むと集中して趣味のゲームができないので、そういうときにノンアルを飲んでいる」(26歳 / 男)、「夜に家事やインターネットをしたり、動画を見たりしたいので、ノンアルコールを飲んで時間を有効に使っている」(44歳 / 女)、「仕事から帰宅して学習時間を作りたいので、ノンアルコールを飲んでいる」(44歳 / 男)、「お酒を飲んでぼうっとしてしまう時間がもったいない」(28歳 / 女)、などというコメントが寄せられた。
国税庁の調べによると2020年度、日本の成人1人あたりの酒類消費数量はピーク時の1990年代前半と比べ約3割減少した(沖縄県を除く)。若者のアルコール離れなどにより国内のアルコール市場は縮小傾向にある一方で、ノンアルコール市場は拡大。都市部にはノンアルコールドリンクや低アルコールドリンクを専門に提供するバーも見られるようになった。
忘年会や新年会など、人々が立場を超えて酒を酌み交わし、親睦を深める無礼講は、日本人らしいコミュニケーションの象徴だ。お酒を飲む人も、飲まない人も、飲めない人もみんなが楽しめる文化や環境をつくることは、ダイバーシティ社会の実現につながる。酒を飲まない奴はつまらない━━、そんな考えはもう時代錯誤で捨てるべきものだろう。