生ゴミがうまく発酵してくれないときは、発酵促進剤を入れて毎日せっせとかき混ぜたりと、けっこうコストと手間もかかります。虫がわいたり、嫌な臭いが発生したりして断念してしまった人も多いはず。環境を守ろうという我々一般市民の高尚な努力に、自然はなかなか味方してくれません。「だったらテクノロジーで解消してみる?」と誕生したのが、IoTで発酵の状態をモニターできる室内用コンポスト「コンポスペット」です。12月1日より、Campfireにてクラウドファンディングを開始しました。
ハードウェアエンジニアとして人工衛星やレーザープリンターの設計、事業開発を手がける濱谷政士氏を創業者とするコンポスペットは、IoTセンサーを備え、デジタルでコンポストを管理できる「コンポスペット」を開発しました。モノはかならず壊れてゴミになる。だからモノづくりはゴミづくりにつながっていて、自分は「ゴミづくりに加担」していると気づいた濱谷氏は、コンポストに着目し、コンポストにはまっていきました。しかし、1年間やってみて、その楽しさと同時に難しさを実感したのです。うまくいっているのかどうかがわかりにくい、というのが問題点でした。そこで、ハードウェアエンジニアの濱谷さんは、デジタル技術の投入を考えました。
家庭用コンポストの最大の問題は、生ゴミがうまく発酵しないことにあります。微生物が活発に生ゴミを食べて発酵させるには、温度や水分の調整が必要です。「コンポスペット」は、コンポスト内のセンサーで得られたデータから微生物の活動状態を判断して、専用スマホアプリのデジタルペット「ボルボックスくん」がアドバイスをくれます。このボルボックスくんとコミュニケーションをとりながら「いっしょにコンポストを育てる」というのが、コンポスペットの基本です。
室内用なので臭い対策もあります。容器は二重構造になっていて、光触媒による消臭機能も備えています。内側の容器は、生ゴミからできた堆肥と土を混ぜることで、そのまま家庭菜園用の鉢にもなります。また、室内に置いても違和感のないお洒落なデザインになっています。
「コンポスペット」は現在開発中です。クラウドファンディングで開発と事業化のための資金調達を行うと同時に、試作品のトライアルユーザーの募集を開始しました。支援金2万円から、試作品による2カ月間のトライアルが可能になります。クラウドファンディングサイトはこちらです。