もし簡単なデバイスでフロー状態に入れるとしたら。
そんな研究をしているのがVIE STYLE(ヴィースタイル)です。このほど東京大学との共同実験によりその有効性が確認され、商品化が近づきました。
ニューロテック(脳の能力を高める技術)企業のVIE STYLEは、耳の穴で測定した脳波から集中度やストレスをAI解析することでフローやゾーンに導くイヤホン型脳波計「VIE ZONE」を開発しています。実験では、VIE ZONEを使った場合と医療用機器を使った場合とで、脳波のフロー状態の測定結果にあまり差がないことがわかりました。また、脳波の状態を自身でモニターすることで比較的簡単にフロー状態に自らを導く「ニューロフィードバック」の効果を検証したところ、VIE ZONEの方式には個人のフロー状態を推定できるだけの十分な精度があることがわかり、個人ごとの脳波を解析してフィードバックしてやればフロー状態に近づけられる可能性が確認できました。
フロー理論を提唱した心理学者ミハイ・チクセントミハイは、人の幸福について研究するポジティブ心理学の第一人者です。チクセントミハイは、我を忘れて何かに没頭したフローの状態は幸福感をもたらすと話しています。スポーツやアートのパフォーマンス向上だけでなく、心を豊かにする効果もあるわけで、VIE ZONEの発売が待たれます。
VIE STYLEでは『ニューロ横丁〜酒のツマミになる脳の話〜』と題したポッドキャストを配信しています。そこで、ニューロフィードバックについて詳しく聞くことができます。