商品別の購入金額(2022年1月〜9月)では、1位がブランド腕時計、2位がトレーディングカード、3位がアニメフィギュアだった。これまでは、多くの地域でおもちゃやゲームといったエンタメの売れ行きがよかったが、今年は腕時計がトップに躍り出た。
また前年同期比の伸び率でも、カメラのレンズが1位になるなど、高額商品が好調だ。
エリア別の伸び率では、クウェートやアラブ首長国連邦、メキシコが上位に位置する。これらの国は対円の上昇率が20%を超え、円安の進行度合いが特に高いエリアだ。
BEENOSグループで、海外販売の支援ツールを提供するBeeCruiseの執行役員、本間哲平氏は、今年の動向を次のように語った。
「消費者視点で見ると円安は一種のセール。よりお得感のあるものを買うという動きをしたことがみてとれます。
今年は、海外販売をする企業が増えました。自治体や百貨店などこれまでなかなか実行に至っていなかった方を含め、取り組まれている事例を多く目にしました。
またインバウンド消費も復活してきましたが、自社で行ったアンケートでは、訪日された方の90%がリピート買いをしたいと回答しています。旅行に来て商品を好きになったり、体験で日本を好きになってくれるということは、今後の顧客が増えていくことにつながります。オンラインとオフラインを使ったOMO施策が今後さらに重要になっていくでしょう」