カルダノのネットワークのNFTの取引高は、9月30日までの30日間で1億9100万ドルに達し、イーサリアムとソラナに次ぐ規模に成長した。The Blockのデータによると、最も人気のNFTプロトコル(ERC-721)を支えるイーサリアムの同期間の取引高は3億3821万ドル(約500億円)だったとされる。
カルダノ最大のNFTマーケットプレイスの取引ボリュームは、直近の四半期で40%増加し、同プラットフォームのみで1120万ドルに達したという。しかし、DappRadarがランキングした上位10のマーケットプレイスで、カルダノNFTを提供しているところはなく、アクセスは限られている模様だ。
カルダノの取引量の増加は、一連の遅延を経て9月22日に稼働したVasilアップデートによるもので、取引時間の短縮がネットワークの運用能力を大幅に向上さている。このアップデートは、同ネットワークのスマートコントラクト言語のPlutus v2の起動を促し、開発者のビルドを効率化した。
DappRadarのレポートによると、カルダノのdappsのエンゲージメントは大幅に上昇しており、分散型取引所Minswapの過去30日間のユニークアクティブウォレット数は21%増加し、カルダノのマーケットプレイスのJPG Storeのウォレット数も17%増加したという。
今年の下半期のブロックチェーンとプロトコルのアップデートで最も注目を集めたのは、イーサリアムの「マージ」だが、最も具体的な結果を出したのはカルダノで、ネットワークトランザクションは5月以来最大の8万2880件に急増したと報告されている。
しかし、ここからのカルダノの道のりは厳しいものになりそうだ。カルダノのTVL (Total Value Locked、預かり資産額)は、Etherescanのデータによると6600万ドルで、ライバルのイーサリアム(314億ドル)やソラナ(9億5550万ドル)と比較すると、ごくわずかなものでしかない。
(forbes.com 原文)