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2022.11.01

カルダノのNFT取引高がイーサリアムとソラナに次ぐ3位に急伸

Getty Images

ブロックチェーンと分散型アプリ(dapps)の調査企業DappRadarのレポートによると、カルダノ(Cardano/ADA)のブロックチェーンを基盤としたNFTの取引ボリュームが急増し、NFTプロトコルとして3位に浮上した。

カルダノのネットワークのNFTの取引高は、9月30日までの30日間で1億9100万ドルに達し、イーサリアムとソラナに次ぐ規模に成長した。The Blockのデータによると、最も人気のNFTプロトコル(ERC-721)を支えるイーサリアムの同期間の取引高は3億3821万ドル(約500億円)だったとされる。

カルダノ最大のNFTマーケットプレイスの取引ボリュームは、直近の四半期で40%増加し、同プラットフォームのみで1120万ドルに達したという。しかし、DappRadarがランキングした上位10のマーケットプレイスで、カルダノNFTを提供しているところはなく、アクセスは限られている模様だ。

カルダノの取引量の増加は、一連の遅延を経て9月22日に稼働したVasilアップデートによるもので、取引時間の短縮がネットワークの運用能力を大幅に向上さている。このアップデートは、同ネットワークのスマートコントラクト言語のPlutus v2の起動を促し、開発者のビルドを効率化した。

DappRadarのレポートによると、カルダノのdappsのエンゲージメントは大幅に上昇しており、分散型取引所Minswapの過去30日間のユニークアクティブウォレット数は21%増加し、カルダノのマーケットプレイスのJPG Storeのウォレット数も17%増加したという。

今年の下半期のブロックチェーンとプロトコルのアップデートで最も注目を集めたのは、イーサリアムの「マージ」だが、最も具体的な結果を出したのはカルダノで、ネットワークトランザクションは5月以来最大の8万2880件に急増したと報告されている。

しかし、ここからのカルダノの道のりは厳しいものになりそうだ。カルダノのTVL (Total Value Locked、預かり資産額)は、Etherescanのデータによると6600万ドルで、ライバルのイーサリアム(314億ドル)やソラナ(9億5550万ドル)と比較すると、ごくわずかなものでしかない。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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