アップルとツイッター以外「全部沈没」のテック株の惨状

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先週の米国株式市場では、冴えない決算発表が相次ぎ、大手テクノロジー企業の株価が暴落した。

フェイスブックの親会社のメタの株価は、第3四半期の決算が2四半期連続の減収となったことで27日に24%急落し、年初来では70%も下落している。メタは、2022年のS&P 500の中で最もパフォーマンスが悪い5銘柄に含まれている。

ネットフリックスは一時、今年のS&P 500で最悪の銘柄になったが、その後は484位に回復した。しかし、今年に入り2四半期連続で会員数減を報告した同社の株価は、年初から50%急落している。

それ以外のFAANG銘柄(フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグル)のパフォーマンスは、この2社よりも少しはましだが、アマゾンは年初来で40%安、アップルは15%安、グーグルは36%安と、軒並み大きく下げている。

S&P 500が年初来で20%値下がりする中で、アップル以外のこれらの銘柄のパフォーマンスはすべて、市場全体を下回っている。

テック大手7社の年初来パフォーマンス


メタ:70%安
ネットフリックス:50%安
アマゾン:40%安
テスラ:37%安
アルファベット:36%安
マイクロソフト:32%安
アップル:15%安

これらのテクノロジー大手7社の株価はいずれも2021年に過去最高値に急騰したが、今年に入り大きく下落した。マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、メタの株価は、四半期の業績が予想を下回ったために先週、急落したが、アップルの株価は比較的好調な決算を受けて上昇した。

バイタル・ナレッジのアナリストのアダム・クリサフリは27日、ハイテク企業の従業員数が膨れ上がり、各社の収益を圧迫し始めていると指摘した。アマゾンは2019年以降、従業員数を80万人から150万人に増やし、メタ、アルファベット、アップルはいずれも同期間に従業員数を50%以上増やしたという。

ウェドブッシュ証券のダン・アイブスは27日の顧客向けメモで、「ビッグテックは、過去10年間これらのサラブレッドに賭けてきた投資家にとって、その輝きを失う危険性がある」と書いた。アイブズは、先週の悲惨な収益報告は「最終的にハイテク大手の分かれ道になる可能性がある」と述べた。

一方、テクノロジー大手の中で唯一、直近の市場の低迷を免れたのがツイッターだ。同社の株価は、イーロン・マスクによる買収が完了したことで上昇し、年初来で25%高となっている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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