ブックデザインはプロに頼む。「出版したい書籍が単なる趣味でないなら、絶対にプロにデザインしてもらう必要がある」とヴァリエールは断言する。
「たとえば、憧れていた仕事に申し込んで面接までこぎつけたときに、スウェットパンツを履いて行くだろうか。スウェットパンツそのものには何の問題もない。スウェットパンツ姿でも、あなたがその仕事に最適な候補者だという事実は変わらないだろう。とはいえ、あなたは第一印象で判断されてしまう。公平か否かは別として、書籍も同じように判断される」
デザイナーの意見に耳を傾ける。「ブックデザイナーが、報酬を得て書籍のデザインをしているのには理由がある」とヴァリエールは言う。
「デザインが主観的なものであるのは言うまでもない。だが、デザインの技術は、相対的に見て客観的な法則が土台になっているし、その法則は、時間と経験の積み重ねによって習得されていくものであることも確かだ。大事なのは、ブックデザイナーと協力して、あなたにとって好ましい表紙を作り上げていくことだ。しかし、こまごまとしたデザインについては、デザイナーの考えを信頼し、任せるようにすれば、最高の書籍に仕上がるだろう」
書籍はマーケティングツールだと考える。「書籍の表紙は、とてもパーソナルなものだとはいえ、商品のパッケージでもある」とヴァリエールは指摘する。
「デザインについて決断を下す際には、書籍を、対象とする読者の視点に立って見ることが重要であり、どうしたら読者とつながることができるかを考えるべきだ。すべてのデザイン上の判断を意図的に行い、自分の好みではなく、読者が共感してくれることを第一に考えるべきだ」
読者を引き込むよう、コンテンツを工夫する。「行動喚起と連絡先情報を明記したマーケティングページを盛り込もう」とヴァリエールは助言する。
「QRコードを掲載して、ウェブサイトや予約ページ、参考リソースのダウンロードへと読者を導こう。また、本文の抜粋をリード文にして、テキストを分割したり、主要なポイントを強調したりしよう。そうすれば、読者はページをめくりながらテーマをつかむことができる」
電子書籍だけでなく、紙の書籍も出版する。「紙の書籍を出版すると、信頼度が高まるだけでなく、お披露目したり、宣伝用に配布したりすることもできて便利だ」とヴァリエールは勧めている。「売上アップにも役立つ」
要するに、紙の書籍はいまも健在で、人気がある。自身のインパクトと影響力を向上するために書籍を出版したいと考えているなら、素晴らしい印象を与える本をつくるよう心がけてほしい。