近年、変わりダネのフレーバーも話題になっているが、涼しげな青色のソーダ味が夏には似合う。
ガリガリ君は、「子供が遊びながら片手で食べられるかき氷ができないか?」という思いから1980年に赤城乳業により誕生した。
もはや国民的氷菓と言っても過言ではない「ガリガリ君ソーダ」だが、ソーダのフレーバーを印象付ける青色が何からできているかご存知だろうか。
実は、NASA(アメリカ航空宇宙局)やESA(欧州宇宙機関)、そして、JAXA(宇宙航空研究開発機構)も研究を進めているスーパーフードから抽出した植物由来の天然着色料が使われている。
で、各国が研究を手掛けるそのスーパーフードとは、ビタミン、カルシウム、鉄分、ミネラル、脂肪酸、アミノ酸など50種以上の栄養成分を豊富に含むスピルリナという藻類。
特に、たんぱく質の含有量が多い(大豆の約15倍!)ことから、“スーパーフードの王様”とか“次世代スーパーフード”とも言われている。
ちなみに、月面での栽培も本格的に進められつつあるスピルリナは、たんぱく源となる食糧の確保が難しくなっていくとされる“2050年食糧危機”の解決にも貢献する可能性があるとして、世界中から熱視線が注がれているのだ。
スピルリナは水の中で生息している状態では緑色なのだが、赤・黄・青系の天然着色料も抽出できるのだとか。写真の液体が「ガリガリ君ソーダ」の青色の正体。
ガリガリ君の発売元である赤城乳業によると、「子供たちが口にするものということで、安心・安全なものを提供したいという思いから、天然着色料であるスピルリナを選びました。また、すべての商品に天然着色料を使っています」とのこと。
さらに、「ガリガリ君ソーダ」に添加物として使われている安定剤は果物由来の成分のみを使用しているという。子供に寄り添う企業姿勢にアッパレだ。
中心部のガリガリッとした食感こそ、「ガリガリ君」の神髄といえる。かき氷をアイスキャンディーでコーティングすることで、溶けにくく、棒が抜けない現在のカタチになった。写真はかき氷部分の攪拌工程。
青色の正体と、赤城乳業の熱い想いを知ってしまったら、この夏のひんやり体感はやっぱり、「ガリガリ君ソーダ」の一択しかない!
(この記事はOceansから転記しております。)