テクノロジー

2022.07.29 11:30

インスタグラムがTikTokの模倣を一時停止、「大反発」を受けて

Sattalat Phukkum / Shutterstock.com

インスタグラムは、競合のTikTokを模倣したいくつかの新機能の導入を一時的に停止する。同プラットフォームの責任者のアダム・モッセリが7月28日、ジャーナリストでThe Vergeの寄稿者として知られるジャーナリストのケイシー・ニュートン(Casey Newton)の取材に語った。

インスタグラムの新機能を巡っては、カイリー・ジェンナーやキム・カーダシアンなどの著名インフルエンサーたちが抗議の声を上げている。

モッセリは、インスタグラムが導入を計画するフィードの仕組みが、一部のユーザーに展開されたフルスクリーン表示と同様に、「ユーザーの不満を引き起こしている」と述べた。インスタグラムは、この仕組みが改善されるまでの間、フィードでレコメンドするコンテンツの数を減らすという。

インスタグラムまた、現在テスト中のフルスクリーン表示機能の導入を今後の1、2週間で中止する方針だ。

ただし、モッセリは、インスタグラムが計画中の新たな変更は、多くの人が批判するように動画の視聴にはほとんど影響を与えていないと述べた。「動画の成長は、私たちがレコメンドに注力を始める前から起きていた」と彼は主張した。

「私は、私たちがリスクを取ったことをうれしく思っている。もしも私たちが時々失敗をしないなら、大胆さが足りず、成長を考えていないことになる」とモッセリは述べた。「ただし、今は一歩下がって、見直しを行うべき時だ」と彼は語った。

インスタグラムは先週、写真よりもビデオを優先することを含む、アプリの変更の方針を発表した。この変更に対し、一般ユーザーや数百万人のフォロワーを持つ著名クリエイターからの苦情が寄せられ、モッセリは27日に懸念に対応する動画を公開した。

インスタグラムとフェイスブックの親会社のメタは、TikTokの飛躍的な成長を自社の脅威と考えており、2020年に、TikTokに対抗する動画機能のリール(Reels)を立ち上げた。

メタは27日、今年第2四半期の売上高が前年同期比1%減の288億ドル(約3.9兆円)で、上場以来初の減収となったことを発表した。

編集=上田裕資

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