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2022.07.31 17:30

米企業のスマートエアコン、革新的機能で環境問題に取り組む

(c)Windmill

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米国は各地が記録的熱波に見舞われ、多くの人がエアコンのスイッチに手を伸ばしたくなるような猛暑の中で過ごしている。環境に優しい高機能エアコンを開発した米企業ウィンドミル(Windmill)は最近、ニューヨーク市民が数万キロワットの電力を節約できる革新的なプログラムを立ち上げた。

同社の窓用エアコン「ウィンドミルAC」は、節電を意識して設計されているほか、一般的な冷却剤よりも地球温暖化への影響が約30%少ないR32と呼ばれる冷却剤を使用している。同社は、冷却剤による汚染や廃棄物を減らすため、顧客に対し古いエアコンを安全に処分するための情報も提供。さらに、販売するエアコンの炭素排出量を、森林保護活動などを通じて相殺している。

それでも、エアコンは多くの電力が必要だ。ニューヨークでは、気温が32度を超える日が今後30年で3倍になると予想されている。同市では気温が上がると、電力需要のピーク時のみ使用される「ピーカー発電所」が稼働するが、こうした発電所は汚染度が高いことが多い。

ニューヨークのピーカー発電所が排出する酸化窒素は通常の発電所の20倍、二酸化炭素の排出量は2倍だ。多くは低所得者が住む地域に建てられ、こうした地域ではぜんそくなどの呼吸器系疾患を発症する人が多い。

熱波による電力使用の増加と汚染悪化の問題に対処するため、ウィンドミルは先日、エコ・リウォーズ(Eco Rewards)という新たなプログラムを立ち上げた。ウィンドミルACの使用者がこのプログラムに登録すると、電力需要が高まった際、エアコンの設定温度が自動的に若干上がる。ほとんどの人が気づかない程度の上昇幅だが、温度の変更について通知を受けることも可能だ。

これにより、汚染度が高いピーカー発電所の稼働を防ぐことができる。仮にニューヨーク市の全てのエアコンが同プログラムに参加すれば、ピーカー発電所の75%を廃止し、年間1億ドル(約140億円)以上のエネルギー支出を節約できる。さらに参加者は報奨として、キャッシュバックや、商品の購入に利用できるギフトカードが受け取れる。

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(c)Windmill

利用者の購入理由は主に環境への配慮ではあるが、ユーザーからの評価は高く、そのほかにも多くの優れた点がある。洗練されたデザインで、動作音も比較的静かだ。二重フィルターシステムにより、きれいで健康に良い空気を実現。アプリで操作ができるスマート機能を搭載し、アレクサやグーグルホームにも対応しており、設置も比較的簡単だ。

夏は、地球温暖化の問題に焦点が当たる時期だ。あなたも自宅のエアコンを通じて、温暖化対策に貢献することができる。

編集=遠藤宗生

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