ピュー・リサーチ・センターは今回の調査を、2022年1月24日から1月30日にかけて、1万人以上を対象にオンラインで実施した。
リモート勤務が可能な労働者のうち、「実際に在宅勤務をしている」と回答した人は59%だった。2020年10月時点の調査では、在宅勤務をしていると回答した人は71%だった。
今回の調査では、リモート勤務をしている人のうち、「自ら在宅勤務を選択した」と回答した人は61%で、「オフィスが閉鎖されているか、利用できないため、在宅勤務をしている」と回答した人は38%だった。
調査回答者に、在宅勤務を選んだ主な理由を尋ねると、「個人的にそのほうが好ましい」と答えた人が76%にのぼった。それに対して、「新型コロナウイルスへの感染が不安だから」という回答は42%、「育児」という回答は32%、「職場から遠い場所に移住したため」と答えた人は17%だった。
「リモート勤務に切り替えた」と回答した人のうち、「在宅勤務になって、ワークライフバランスがとりやすくなった」と答えた人は64%だった。それに対して、「特に変化はない」と答えた人は20%、「仕事と私生活のバランスがとりにくくなった」と答えた人は17%だった。
「オフィスが閉鎖されている」と答えた人のうち51%が、翌月にオフィスが再開されて出勤することになっても「あまり不安を感じない」または「まったく不安を感じない」と回答した。一方、翌月に出勤するようになったら「少し不安を感じる」または「非常に不安を感じる」と答えた人の割合は49%だった。
「完全な在宅勤務ではない」と回答した人のうち、「会社から、新型コロナワクチン接種を義務付けられている」と答えた人は22%だ。それに対して、「会社からワクチン接種を推奨されているが、義務ではない」と回答した人は47%、「ワクチン接種の推奨も義務もされていない」と回答した人は30%だった。
企業各社は引き続き、リモートワークを職場の恒久的な側面として受け入れている。リンクトインのデータによると、パンデミックが始まって以降、「職場の未来(future of work)」に関係したジョブタイトル(役職)をもった職業が60%増加したことが明らかになった。また、ハイブリッド型の働き方に言及する求人数は304%増加したという。
一方、米国では新規感染者数が減少傾向にあるとはいえ、高止まりしている。米疾病予防管理センター(CDC)によれば、2022年2月9日現在、新規感染者数の7日移動平均は前週比で42%減少し、21万5418人だった。