3億円超 北京五輪の報奨金総額、トップは欧州のあの国

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20日に閉幕した北京冬季五輪では、ノルウェーが金16個を含む37個のメダルを獲得し、国・地域別のメダル数ランキングで2大会連続のトップになった。一方でメダリストへの報奨金支払額に関しては、ノルウェーは今大会に参加した91カ国・地域中、最下位タイとなっている。

ノルウェーはアスリートに俸給を支払ってトレーニング経費などに充てられるようにしている一方、五輪でメダルを獲得した選手への特別な報奨金は設けていない。

フォーブスが確認しているところでは、今大会に参加した国・地域のうち31カ国・地域が報奨金の支給を計画しており、うち18カ国・地域は少なくとも1個のメダルを獲得している。

報奨金の支払額が最も多くなる見込みなのはイタリアで、計17個のメダルを獲得した選手たちに総額270万ドル(約3億1000万円)が支払われる予定だ。金メダル獲得者は約20万1000ドル(約2300万円)、銀メダル獲得者は10万1000ドル(約1160万円)、銅メダル獲得者は6万7000ドル(約770万円)がイタリア五輪委員会から贈られる。

イタリアは個人競技の選手とチーム競技の選手に同額の報奨金を用意しているほか、同じ選手が複数の競技でメダルを得た場合、それぞれに報奨金を出すようにしている。

たとえば、混合団体スノーボードクロスで銀、男子スノーボードクロスで銅だったオマル・ビジンティンは計16万8000ドル(約1930万円)を手にすることになる。

五輪で金メダルを獲得した選手に10万ドル(約1150万円)以上の報奨金を贈る国はイタリア以外に11カ国・地域(額の多い順に香港、トルコ、マレーシア、キプロス、ラトビア、ハンガリー、ブルガリア、リトアニア、コソボ、エストニア、チェコ)あるが、イタリアはほかと違って今大会で実際に複数の金メダルをとった点で際立っている。

メダル獲得数で上位の国はおおむねイタリアほどの大判振る舞いはしておらず、たとえばメダル獲得数が25(うち金8)で4位だった米国の場合、報奨金額は金が3万7500ドル(約430万円)、銀が2万2500ドル(約260万円)、銅が1万5000ドル(約170万円)となっている。

支給する米国五輪・パラリンピック委員会は原資を政府ではなく非営利財団から得ているため、納税者の負担は生じない。

イタリアは昨年の東京五輪でも、計40個のメダルを獲得した選手たちに総額900万ドル(約10億円)超の報奨金を支給している。ただ、デンマークやルーマニアなどと異なり、イタリアではこうした報奨金収入も課税対象となっている。

編集=江戸伸禎

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