ロンドンを拠点とするメタフィジックによると、今回の調達ラウンドは、かつてアルファベットのベンチャー部門を立ち上げたビル・マリスのSection 32の主導によるものという。
メタフィジックは、AIや合成メディア技術を用いて制作されたトム・クルーズのディープフェイク動画で注目を集めた後の昨年6月に設立された企業で、「ハイパーリアルな体験」を利用して、クリエイターと視聴者を結びつけることができると述べている。
同社は調達した資金をAIをメタバースに導入するために使用する予定だと述べ、「フェイスブックなどが構築しているメタバース空間のための合成コンテンツ作成ツールのパイオニアを目指す」とリリース資料に記している。
昨年2月にトム・クルーズのディープフェイク動画の投稿を開始した、メタフィジックのTikTokアカウント(@deeptomcruise)のフォロワー数は330万人に達している。
メタフィジックのテクノロジーは、おおむね批判を避けられてはいるが、クルーズの動画を不気味だと感じる人もいる。また、ディープフェイク技術は、偽情報の拡散に利用される可能性があるとして以前から非難されている。
メタフィジックの共同創業者でCEOのトーマス・グラハムは、「当社は、クリエイターが現実の認識を仮想世界に取り込むためのツールを構築する。未来志向の投資家やコンテンツ制作者は、エクスペリエンスの未来がデジタル空間にあることを理解しており、当社のテクノロジーに期待している」とリリースに記している。
ビットコインへの初期投資を成功させ、暗号通貨取引所ジェミニを設立したウィンクルボス兄弟は、フォーブスの試算でそれぞれ38億ドルの資産を保有している。
有名ユーチューバーとして知られるローガン・ポールは現在、弟のジェイク・ポールと共にボクサーとして活躍し、フォーブスが1月14日に公開したユーチューバーの年収ランキングで9位に入り、年収は1800万ドルとされた。彼は、昨年2月に500万ドル相当のNFTコレクションを完売させていた。
弟のジェイク・ポールは、同ランキングで2位に入り、年収は4500万ドルとされたが、そのうち4000万ドルをボクシングで稼いでいた。