問題の一連の投稿があったのは3日。Dry Januaryに対抗して「Wet January」と銘打ったソーシャルメディアキャンペーンの一環で行われたものとみられるが、今月、飲酒を控えている人たちに対して無神経だと受け止めた人もいた。たんに禁酒月間をあげつらうだけでなく、性的な表現を含むものなど、もっとあけすけなツイートもあった。
これらの投稿は同日午後までに削除された。公式アカウント上での謝罪や説明は行っていないが、パブストブルーリボンのニック・リーリー副社長(マーケティング担当)はフォーブスに寄せた声明のなかで「今回のツイートの表現と内容についてお詫びする」と述べている。
問題のツイートについては、担当者のひとりが「誤った判断」をして書き込んだものであり、ブランドの価値観を反映したものではけっしてないと説明。社内で対処を進めていると明らかにした。
ホリデーシーズン明けの1月にお酒を断つDry Januaryは、英国の慈善団体「Alcohol Change UK」が2012年に考案。1年目の2013年の参加者は4000人ほどにすぎなかったが、同団体によると昨年は13万人が参加したという。
ビール業界では最近、バドワイザーやハイネケン、ブルックリンブルワリーといった大手を含め、各社がノンアルコール製品も手がけるようになっており、パブストブルーリボンも2019年に創業175周年を記念してノンアルビールを発売している。新顔のアスレティック・ブルーイングは全製品ノンアルビールで旋風を巻き起こしている。
パブストブルーリボンのWet Januaryキャンペーンは1月1日から始まり、ツイッターに、雨具を着た人がビールを運ぶ写真を添えて「もし1月がドライでなかったら」と書き込んだ。
広告サービス会社メディアオーシャンのデビッド・バーコビッツ上級副社長(企業マーケティング担当)は、問題のツイートが削除されたあともWet Januaryに関するツイートが大量に続けられていると自身のツイッターで指摘。これ自体もまた「悪趣味だ」と切り捨てた。