コンサルティング会社ナビゲート360からの委託でジョン・ゾグビー・ストラテジーズが実施した調査によると、全米各地の16〜17歳の生徒で「(教室に)戻ることへの不安に対処する心構えができていない」とした人は全体の52%を占めた。できていると答えた人は3割強にとどまった。どちらの割合も4月に調査したときとほぼ同じだった(できていない=54%、できている=31%)。
35%は自分の通う学校が「安全だとまったく感じられない」と回答。また5人に3人(58%)は、自身や親しい人が「暴力的な緊急事態」に見舞われたり、自傷行為をしたり、新型コロナウイルス感染症などの感染症にかかったりしそうだと感じている。
自傷や自殺を考えている人を個人的に知っていると答えた生徒も半数(49%)いた。半面、自傷を考えている生徒を学校側が見つけて助けられるとみている生徒は36%にとどまっている。
4回目となる今回の調査では、カリキュラムに自分の「社会的・情動面のウェルビーイング(幸福、健康)」づくりについても学べる時間をつくってほしい、という声も5割に達した。
調査は301人を対象に8月16日にオンラインで行われた。標本誤差はプラスマイナス5.7%。
コロナ禍で不安なことは
調査では新型コロナに関連した問題もとりあげている。コロナ禍によって生じた心配事や情動について生徒に尋ねたところ、次のような答えが多かった。
・孤独感(74%)
・不安の増大(65%)
・社会的スキルの劣化(64%)
・習得したことの喪失
・社会的なつながりがほどけてしまうことへの恐れ(55%)
・取り残されるのではないかという不安(52%)
「夜眠れない理由」という質問に対して、そうしたものは何もないと答えた人はほとんどいなかった。多くの人は人間関係のほか、ビデオゲームやスマートフォンゲーム、ソーシャルメディア、親を挙げたが、不安感、学校をめぐるストレス、安全なのかという恐れ、家族問題、うつと回答した人も110人にのぼっている。