フォーブス米長者番付発表 コロナ禍でも大富豪の資産は増加

ジェフ・ベゾス(Getty Images)

フォーブスは5日、今年で40回目となる米長者番付「フォーブス400」を発表した。世界の大部分が新型コロナウイルスの流行による経済的影響からの復興途中にある中、米富豪たちの資産は過去最高水準に増加している。

フォーブスのケリー・A・ドーラン副編集長(富裕層担当)は「不透明な先行きと変化を続ける市場経済の中でも、米国の最富裕層が大幅に富を増やしたことを、2021年のフォーブス400は示した」と指摘。「米国の最富裕層は合計資産を昨年から40%増やし、ほぼ全員が去年よりも裕福になっている」としている。

各富豪の資産額は、2021年9月3日時点の株価に基づいたもの。今年、番付入りを果たした400人の保有資産合計は4兆5000億ドル(約500兆円)で、過去最高を記録。番付入りするために必要な最低資産額も、昨年の21億ドル(約2300億円)から増加し、過去最高の29億ドル(約3200億円)に達した。

今年番付から脱落した富豪は51人で、ドナルド・トランプ前大統領や人気司会者のオプラ・ウィンフリーが含まれる。一方、今年初めて番付入りしたのは44人で、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同会長であるメリンダ・フレンチ・ゲイツ(158位)や、新型コロナウイルスワクチンを開発した米製薬会社モデルナの共同創業者ヌーバー・アフェヤン(212位)、仮想通貨分野で財を成したウィンクルボス兄弟(261位)が含まれる。

首位は、アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が4年連続で維持。ベゾスの資産額は2010億ドル(約22兆4000億円)に上った。

フォーブスは米長者番付の一環として、各富豪が慈善事業に投じてきた金額も調査している。番付入りした400人のうち、生涯の寄付額が保有資産の20%を超えている人の数は、昨年の10人から8人に減少。一方、この割合が1%に満たない人は、昨年の127人から156人に増加した。

以下は、今年の米長者番付「フォーブス400」の上位10人。かっこ内は、各人の主な収入源となった事業だ。完全なランキングは、フォーブス英語版サイトで公開されている。

1位 ジェフ・ベゾス(アマゾン)/2010億ドル
2位 イーロン・マスク(テスラとスペースX)/1905億ドル
3位 マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック)/1345億ドル
4位 ビル・ゲイツ(マイクロソフト)/1340億ドル
5位 ラリー・ペイジ(グーグル)/1230億ドル
6位 セルゲイ・ブリン(グーグル)/1185億ドル
7位 ラリー・エリソン(ソフトウエア事業)/1173億ドル
8位 ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ)/1020億ドル
9位 スティーブ・バルマー(マイクロソフト)/965億ドル
10位 マイケル・ブルームバーグ(ブルームバーグ)/700億ドル

翻訳・編集=遠藤宗生

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