「コロナ禍で隔離された生活を送っているが、その中で自分の体に取り入れる食べ物がとても重要であることに気づいた」とジョナスは話す。
ジョナスは3月9日、スーパーフードを製造するスタートアップ「Mindright」の180万ドル(約2億円)のシードラウンドに参加したと発表した。現在31歳のジョナスは、兄弟と組んだ人気バンド「ジョナス・ブラザーズ」のメンバーだ。フォーブスの推計によると、バンドは2020年に6850万ドルを稼ぎ出している。
このラウンドには、他にCNBCの人気番組「The Profit」に出演するマーカス・レモニスや、ミュージシャンのトラヴィス・バーカーが参加した。
ジョナスは、2018年のフォーブスの「30アンダー30」に選出されていた。「このスーパーフードバーは、ただの食べ物ではない。食べることでメンタルヘルスが改善することが、私と妻の心に響いた」とジョナスは言う。
Mindrightは、元プロスケートボーダーでリアリティ番組のスターであるロブ・ディアデックと、消費財メーカー出身のChris Bernardによって、2021年に設立された。Mindrightのスーパーフードバーには、インドの薬草のアシュワガンダや朝鮮人参、MCT、冬虫夏草が含まれる。同社は、この配合を“Happy Brain Blend”と呼び、食べると気分を盛り上げる効果があるとしている。
ジェイ・Zの大麻ブランドにも出資
このレシピは、ホメオパシー療法の影響を受けている。ホメオパシー療法では、ストレスを軽減したり、気持ちを高めるのに昔からこれらの原料を使ってきたという。Mindrightのスーパーフードバーは、210カロリーでヴィーガン仕様、グルテンフリーとなっている。味はピーナッツバターカップ、ブルーベリーアーモンド、トーストココナツの3種類だ。現在は、アマゾンと同社のEコマースサイトでしか販売していないが、今後はリアル店舗での展開も計画しているという。
現在46歳のディアデックは、自身のベンチャースタジオである「Dyrdek Machine」を通じてMindrightを立ち上げた。「脳の健康は、体のケアから始まる。より健康的な食事を摂取する方法を追求し、効果のある原料を使って脳の健康や気分の向上を支援していきたい」と彼は話す。
ジョナスは、妻で女優のソフィー・ターナーと共に、Mindrightへの出資以外にもメンタルヘルス財団を立ち上げるなど、メンタルヘルス対策の促進に努めている。「メンタルヘルスは、私にとって重要度がとても高い。ストレスへの対処から他人との関わり、物事の選択まで、全てに影響を与えるからだ」とジョナスは話す。
彼は、2020年にスマート保温マグカップ「Ember」に出資して以降、スタートアップ投資を積極的に行い、消毒スプレーメーカー「Emu」のシードラウンドや、2020年11月にSPACを介してIPOしたジェイ・Zの大麻ブランド「Monogram」にも出資している。
「スタートアップへの投資は楽しい。ビジネスモデルが理に適っていて、私自身がパッションを感じるものであれば、喜んで出資したい。Mindrightに出資を決めたときは、早く商品を人々に見せびらかしたいと思った」とジョナスは語った。