さらに、TikTokの著名インフルエンサーも出資している。
アトモスの資金調達を担当したコースラ・ベンチャーズのEvan Mooreは以前、オンライン住宅販売サービス「オープンドア」への出資を手がけた経験を持つ。
「米国の住宅価格を引き下げるためには、より多くの住宅を建設することが必要だが、この分野は長年、混乱したプロセスが課題になっていた。アトモスは、より多くの人が自分の望む家を建てることを可能にする」とMooreは話した。
アトモスの売りは、従来は不動産業者や土地、建築家や施工主を別々に探さなければならなかった住宅建設のプロセスを一元化できるというものだ。「僕らはこれまで散らばっていたプロセスを集中化させ、マーケットプレイスに集約化する」と、同社のCEOのニコラス・ドナヒューは話す。
アトモスは約4カ月前にソフトローンチを行い、現在は最初の12軒の建設に取り組んでいる。同社は現在、ドナヒューが育ったノースカロライナ州のローリー・ダーハムとシャーロットの2都市で事業を展開している。
ドナヒューは、9カ月以内に他の都市にも拡大し、その後すぐに100軒の住宅に取りかかる計画だ。アトモスは今回調達した資金をテクノロジーの強化に注ぎ、顧客が家を可視化するためのツールの改善を行おうとしている。
ドナヒューの両親はともに、住宅業界に深い知見を持ち、父親は住宅建設会社のD.R.ホートンに勤務し、母親は国内最大級の家電メーカーで働いていた。ドナヒューはノースカロライナ州立大学で機械工学を学んだが、1年生の時に中退し、シリコンバレーでいくつかのスタートアップで働いた後、2018年にアトモスのコンセプトを考案した。
同社のプラットフォーム上では既に個性的なプロジェクトが進んでおり、犬のためのシャワーを持つ家や、プライベートな仏教寺院を設置した住宅、屋内バスケットコートを持つ家などの建築計画が進んでいる。
18歳のソーシャルメディアのスターで、アトモスの出資者のジョシュ・リチャーズは「注文住宅の未来はアトモスにある」と話した。