3. 紐やロープの代わりに
これは意外かもしれないが、食品用ラップを必要な長さに切ってねじると、紐のようにして使うことができる。3本用意して三つ編みにすればさらに強度が増すので、書類や衣類などを縛ってまとめる紐として重宝するだろう。
三つ編みにすると食品用ラップの強度が高まる
過去の災害では、食品用ラップを使って洗濯ロープを代用した例があるという。他にも、避難所などで立ち入り禁止や、誘導路の目印としても使えそうだ。
4. 体に巻いて防寒対策に
災害が冬場に起きた場合は、寒さとの闘いでもある。新聞紙を温めたい部分に巻いて食品用ラップで固定することで、 寒さをしのぐことができる。 見た目を気にする人もいるかもしれないが、上着の下に巻くことができるので、人の目を気にする必要もない。
冬場の災害は寒さとの闘いだ。食品用ラップを巻くと暖かい
1月の厳しい寒さの中で発生した阪神・淡路大震災では、寒さを少しでも和らげようと、この方法を被災者の方が実践していた。胴まわりや足など、温めたいところをクシャクシャにした新聞紙で覆い、その上から食品用ラップを巻けば、新聞紙を固定でき、保温性アップも期待できる。注意点は、あまり強く巻きすぎないようにすることだ。
5. メッセージを書けば伝言板に
地震や火事、台風といった大規模な災害が発生したとき、まっさきに気になるのが身近な人の安否だ。携帯電話が普及した現代では、いつでも簡単に連絡がとれる時代であるが、大きな災害が起こってからしばらくは、電話やインターネットが繋がりにくくなる可能性が大きい。
携帯電話が使えない場合には、伝言板として重宝
そんな時、過去の災害では、被災者が離れた家族や友人に自分の居場所を知らせるために、玄関や電柱に伝言を残すことがしばしばあったという。食品用ラップは破れにくいので、油性マジックでメッセージを書けば、とっさの時の伝言板代わりにとして活用できる。
夏から秋にかけては豪雨や台風などの災害が多くなるので、「防災の日」をきっかけに意識を引き締めておきたいところだ。未だ新型コロナウイルスの収束が見えず、複合災害のリスクも懸念されている。日頃から自分の身の回りが災害時にはどのように変化してしまうのかを想像して、シミュレーションをしておくのも良いだろう。
自宅で使い慣れているモノを災害時の便利グッズへと変貌させる新しいアイデアが思い浮かぶかもしれない。