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DANIEL CONSTANTE / Shutterstock.com

米国政府と多くの同盟国にとってファーウェイは、「悪玉」の中国テック企業だ。米商務省が指定するいわゆる「エンティティ・リスト」に掲載されており、さらに世界各国のファーウェイ子会社38社も8月17日にリストに追加された。米国のテック企業は、これらの会社に対して5Gインフラ構築のためのコンピューターハードウェアを販売することを禁じられている。

だが、一部の企業はこの規制をかいくぐっているようだ。ファーウェイはどこからか、必要な材料を調達している。

規制が施行されてから数カ月後、ファーウェイは子会社のハイシリコン・テクノロジーズ(HiSilicon Technologies、海思半導体)に対して、5G通信機器に必要な半導体の開発を求めた。日経アジアンレビューの報道によると、台湾TSMCが米国の規制強化を受けて、ファーウェイからのチップ製造の受注を停止したことで、ファーウェイはますます、自社開発の必要に迫られている。

空白を埋めるべく登場してきたのは、中国の地方自治体政府だ。

日経による6月の報道のなかで、日本のシンクタンク、機械振興協会経済研究所の井上弘基首席研究員は、「中国の地方政府がEDA(回路自動設計)ソフトを大量購入していることに注目すべきだ」と述べた。

同研究所は、中国では地方政府系の投資会社が、エンティティ・リストの規制を回避するため、ファブレス(工場のない)半導体製造メーカーの育成を進めていることを明らかにした。新設されたこれらの有限責任会社(LLC)は全国に数百社あるとされ、いずれも過去数か月のあいだに設立された。中国は、まったく実体のない企業を無限に生み出すことができる。そのなかから、いずれ生き残るものが出てくるだろう。

井上の調査によると、地方政府が購入したEDAソフトウェアを、これらの新興ファブレス会社がチップ製造に使う例が急増している。

問題は、ファーウェイ子会社のハイシリコンがファーウェイへのチップ販売を禁止されているなかで、ファーウェイは、自治体が経営するテックメーカーにチップ開発をさせているかどうかだ。それを知るのは難しいが、中国ウォッチャーたちの直感に従うなら、答えはイエスだ。

「ハイシリコンが技術者を送れば、小さな会社でもハイシリコン並みの開発環境を再現できる」と井上は指摘し、一部の会社でハイシリコンの技術者が働いている可能性を示唆した。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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