今回はQuibi共同創業者兼CEOのメグ・ホイットマンの独占インタビューをお届けする。
世界で成長を続ける動画配信業界の「ゴールドラッシュ」に新参者が現れた。2020年4月6日、サービスを開始したQuibi(クイビー)だ。
その仕掛け人は、eBayやヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)のCEOを歴任したメグ・ホイットマン(63)、『美女と野獣』『アラジン』などディズニーで数々の名作を生み出し、旧友のスティーヴン・スピルバーグなどとドリームワークスSKGを設立した映画プロデューサーのジェフリー・カッツェンバーグ(69)。
彼女らは現在の同業界について次のような見方をしている。「まだ朝7時の状態。そこが面白いと思う理由です」。
Quibiは、スマートフォン向けの、10分未満の短い、映画クオリティの高品質な番組を提供することを売りにしたサービス。配信された独自製作の50番組のなかには、ソフィー・ターナー(『ゲーム・オブ・スローンズ』)とコーリー・ホーキンス(『ブラック・クランズマン』)主演のスリラー映画『サヴァイヴ』など、続きが気になる形でチャプターが終わる映画も含まれている。
初年度は、映画番組やリアリティ番組、ドキュメンタリー、ニュース、スポーツ番組など、175番組、8500の動画を配信予定だという。
Quibiの誕生は、偶然にも、米国のロックダウンによって、またとない船出となった。米調査会社ニールセンによると、コロナウイルスの影響により、全動画の閲覧回数は最大60%も急増するという。
さらに、Quibiは宣伝に4億ドルもの莫大な予算を投じ、かつ、3月中旬には、3カ月無料で提供することも発表。サービスの存在が広く知られるのも時間の問題だ。
「いまこそ、ささやかな幸せと喜びと楽しみと笑いを人々の手元に届けられる絶好のチャンスなのです」とカッツェンバーグは言う。