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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介

ミレイズ代表の岩田真一。写真=本人提供

新型コロナウイルスの影響で、人との物理的な距離感、コミュニケーションの仕方が変わるなか、「いかに人間関係を育むか」は、この先の大きな論点のひとつだろう。4月25日発売のフォーブス ジャパン6月号では「新しい師弟関係」に焦点を当て、全55組の師弟を紹介。本誌掲載記事から一部抜粋でお届けする。


人材の流動化が加速し、「個の時代」が叫ばれ、個人で活躍する機会が増えた。

しかし、大部分の人は組織に属したままである。元スカイプジャパン社長の岩田真一は、プログラマーとして初めて入社した会社の上司で、現在はワークスアプリケーションズ アメリカの取締役を務める、小松宏行に「組織にいながらも、自分を見失わない大切さ」を学んだ。

岩田:大手メーカーを辞めて、外資のIT企業にバイトで飛び込んだ僕は、当時部長だった小松さんに会って早々衝撃を受けました。

20代だった僕の部長のイメージは、50代を超えたおじさんです。しかし、目の前に現れ、握手を求めてきたのは30代前半でジーンズとポロシャツというラフな格好をした「お兄ちゃん」。 そして、約1ヵ月後に彼は転職をしてしまったのです。

その後、再び同じ会社で働くことになります。立ち上げに携わったソフトウェア企業のアリエル・ネットワーク(後にワークスアプリケーションズに吸収合併)で小松さんは資金繰りに 悩んでいた会社の救世主として呼ばれ、CEOにまでなるのです。 


現在、ワークスアプリケーションズアメリカ取締役を務める小松宏行。

あるとき、アリエル・ネットワークの社長とスカイプジャパンの技術責任者のポジションを同時期に打診されたことがありました。創業メンバーとして仲間たちとずっと頑張ってきた場所を去ることに葛藤がありましたが、自分の気持ちはスカイプの方に向いていました。

アメリカ出張中だった上司の小松さんに伝えるべく、長文のメールを送信。 スカイプに移りたい理由を長々と述べ、 最後に「いまの日本でスカイプに一番詳しいのは、僕だと思います。このチャンスをとらないと他の誰かがとるでしょう。それは嫌です」と書きました。

すぐに返事が来て、最後の文章を引用しながら、「これが最も尊重されるべき意思です」と一言。他人に迷惑をかけたとしても、最終的に自分が何をしたいかを追求し、それによって より高い価値を生むことが大事である。 組織にいながらも独立していた小松さんの行動や言葉は常に一貫していました。だからこそ、どんな立場でも僕の背中を押し続けてくれたのだと思います。 

そのほか、マネーフォワードCEO辻庸介、マクアケ代表取締役社長の中山亮太郎、作家の辻仁成から政治家野田聖子まで、全55組の師弟関係を一挙公開。フォーブス ジャパン2020年6月号は現在、好評発売中!ご購入はこちらから。



岩田真一◎1972年生まれ。ロータス、マイクロソフトを経て、01年アリエル・ネットワ ーク設立に参加。05年スカイプジャパン設立、 代表取締役就任。18年MIRAISE創業。

小松宏行◎1964年生まれ。DEC、ロータス、 ネットスケープ、アリエル・ネットワークCEOを経て、現職。 

文=井土亜梨沙

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