ノースカロライナ州は、6つの評価尺度(ビジネスコスト、労働供給、規制環境、経済情勢、成長見通し、生活の質)全てで上位3分の1に入り、特に規制環境では1位に輝いた。今年も米マイクロソフト、オンライン中古車ディーラーの米カーヴァナ(Carvana)、製薬大手の米ファイザーなどが州内の設備や人材に投資する計画を発表している。
一方、テキサス州では今年、アップルの動きが注目を集めた。オースティンで10億ドル(約1100億円)を投じて新社屋を着工。完成すれば1万5000人が働けるようになり、アップルは地元で最大の雇用主になる見通しだ。また、高級デスクトップパソコン「Mac Pro(マックプロ)」について、新モデルも引き続きオースティンの工場で生産することも決めた。面積約2万2700平方メートルのこの工場では500人が働く。
テキサス州は、法人税率、労働組合の組織率(4%)、ビジネスをするのにかかるコスト(エネルギーコストは全米平均よりも22%安い)がいずれも低い点が企業から好まれている。成長見通しが高く評価された結果、昨年の3位から順位を1つ上げた。
調査会社のムーディーズ・アナリティクスはテキサス州について、23年までに企業の雇用が100万人近く増え、雇用者数の年平均伸び率は全米3位になると予想する。一方、非営利団体のカウフマン財団の調べでは、テキサス州は昨年、起業した人の割合で全米4位につけた。国際会計事務所のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)によれば、テキサス州はベンチャーキャピタル(VC)投資額でも昨年と今年、カリフォルニア、ニューヨーク、ワシントン各州に次ぐ全米4位となっている。