とはいえ、どこでもそうだというわけではない。なかには、野菜だけを使った料理が少ないことで知られている国もある。特に有名なのがセルビアだ。首都ベオグラードでは、野菜中心のメニューも見られるようになってきたが、提供される料理の大半はいまだに、チェヴァプチチ(炭火で焼いた棒状のハンバーグ)やグーラッシュ(牛肉とパプリカを使ったシチュー)、ピエスカビッツァ(セルビア風の肉厚ハンバーグ)などで、ヴィーガンにとってはまさに悪夢だ。
では、ベオグラードと対極にある、ヴィーガンにとって選択肢が最も豊富な都市はどこだろうか。個人向け旅行サイト「ヘイズ&ジャーヴィス(Hayes & Jarvis)」はこのほど、旅行情報サイト「トリップアドバイザー」が選出した、世界で最も人気のある都市ランキングの上位50都市を分析し、ヴィーガンに優しいレストランの割合が一番高い都市を割り出した。
世界で最もヴィーガン・フレンドリーな都市に輝いたのはアイルランドのダブリン。市内にあるレストランの21.2%が、ヴィーガン食、あるいは植物由来の材料を使ったメニューを提供しているとされた。
2位は、タイの人気観光地プーケットで、ヴィーガンに優しいレストランの割合は20.1%。3位がオランダのアムステルダムで19.8%だった。アメリカの都市もそれに続き、オーランド(7位)とニューヨーク(9位)が10位以内にランクイン。ヴィーガン・フレンドリーであると分類されたレストランの割合はそれぞれ17.3%と16.4%だった。
ヴィーガンに優しいレストランと分類されたレストランの割合(2019年)