ビジネス

2019.05.19 11:00

「面白さ」をつくる | 越境イノベーションモデル5選


4.リビルディングセンタージャパン/長野県諏訪市/2016年9月〜



古材再生の文化を創出

材と古道具のリサイクルショップ。解体が決まった建物や空き家から、古材や古道具を引き取って、改修して販売している。ただし、一般的なリサイクルとは一線を画している。「ReBuildNew Culture」をコンセプトに、古材を生かした店舗の空間デザインを手がけたり、オーダー家具を制作したりするなど、一度は役目を終えた古材に新たな価値を見出し、形を変えて、再度、世の中に送り出しているのだ。

日本全国で空き家が増加するなか、古材を循環させて環境負荷の低減に貢献する取り組みは、社会的な意義も大きい。月1回程度、地域から出る古材を使ったワークショップも開催しており、再び息を吹き込むというこれまでにない新しい文化を広めている。

5.Carstay/全国約100拠点/2019年1月〜



実体験が生んだ車中泊シェア

全国各地に点在する駐車場や空き地を車中泊・テント泊スポットとして旅行者に貸し出すシェアリングサービス。代表取締役の宮下晃樹が、車で海外の友人を観光名所に案内した時の体験を基に生み出した。旅行者はスマートフォンを通じて予約でき、トイレ、温泉、スーパーなど宿泊地周辺の施設や、地域の文化体験の情報を調べられる。

近年、車中泊・テント泊が増加する一方で、訪日外国人を含む旅行者が安心・安全に宿泊できる拠点や設備の情報は不足。その結果、道の駅でのマナー違反が問題視されるなど社会問題化している。Carstayは、地域に眠る未使用の空き地や駐車場に新たな活路を見出し、社会課題の解決と観光の活性化を両立させた。

文=フォーブス ジャパン編集部+三井三奈子

この記事は 「Forbes JAPAN 地方から生まれる「アウトサイダー経済」」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

ForbesBrandVoice

人気記事