ビジネス

2019.05.19 11:00

「面白さ」をつくる | 越境イノベーションモデル5選


2.ヤマガタデザイン/山形県鶴岡市/2014年8月〜



地域完全主導型の次世代まちづくり

形県・庄内エリアで活動するまちづくり会社。元々は鶴岡サイエンスパークの未整備地の開発を目的に設立したが、現在は庄内エリア全体でホテルや児童施設、レストラン、循環型農業、人材紹介など幅広い事業を展開している。

ユニークなのが、地域主導型でまちづくりを推進していること。地域の金融機関や企業、個人から出資を募り、設立当初10万円だった資本金が現在は約23億円に。地元の人々がリスクを背負い、責任ある当事者になることで、一過性ではなく、地域の未来に必要な発展性あるプロジェクト創出につなげている。

2018年には、水田に浮かんで見えるホテル「ショウナイ ホテル スイデン テラス」や全天候児童遊戯施設「キッズドームソライ」をオープンした。ただの観光施設ではなく、訪問者との交流を深めたい、子育て環境を充実させたいという地域の強い想いが込められている。

3.離島百貨店/島根県海士町など9自治体/2018年6月〜



全国の離島よ、結集せよ!

国に点在する離島の活性化を目的としたプロジェクト。島根県海士町の元町長である山内道雄が2018年6月に発起した。日本には、人が住んでいる離島が416あるが、単独でできることには限界がある。

そこでプロジェクトでは、島々を自治体レベルで連携させて知見やノウハウを結集し、人材サービスや空き家活用、観光などの事業に取り組むことを目指す。離島の食材を生かした料理を提供する「離島キッチン」(島根県海士町観光協会が運営)やポータルサイトを通じて、全国の離島に関する情報を集約し発信。求人や観光、空き家などの情報を組み合わせ、季節ごとに異なる離島を旅しながら働ける、新たなライフスタイルなどを提案していく方針だ。
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文=フォーブス ジャパン編集部+三井三奈子

この記事は 「Forbes JAPAN 地方から生まれる「アウトサイダー経済」」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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