テストマッチの後には歴史あるラグビーパブ「ザ・サン」へ。トゥイッケナムで試合がある日には試合開始前からファンがビールを飲みに集まる。そしてスタジアムでも大量のビールを飲み、試合後はまた「ザ・サン」に戻って……。彼らは本当によくビールを飲むが、これも英国のラグビーカルチャーの一つだ。
パブ「ザ・サン」のドア。HOME OF ENGLISH RUGBYの言葉が大きく書かれている。
時は前後するが、このテストマッチの前には、トゥイッケナム近郊のリッチモンド・アスレチック・グラウンドで特別な試合が行われていた。2003年にイラクで凶弾に倒れた外交官、奥克彦を偲ぶ「奥記念杯」だ。この日は奥も所属したロンドン在住の日本人チームと、オックスフォード、ケンブリッジOBで構成される英国チームが対戦。ラグビーワールドカップの日本招致にも貢献した奥とラグビーを通じ、日英が国際交流を深めた。
毎年11月頃に開催される奥記念杯の様子
印象的だったのは、プレミアシップラグビー、ブリストル・ベアーズのホームスタジアムであるアシュトン・ゲート・スタジアム。2016年に改装したばかりの最新のスタジアムは、ホスピタリティの充実が目覚ましい。通年で販売しているビューボックスはビジネスミーティングの場として機能し、ホスピタリティ・チケット購入者のためのレストランを設けるなど、ラグビーの試合に集う人々が快適にゲームを楽しむための施設が充実。
ホスピタリティチケット購入者のための特別なレストランの様子。