比較のために数字をあげると、2018年に最大のアナログレコードの販売数を記録したビートルズは、12カ月間で32万1000枚を売り切っていた。音楽ファンたちはアナログ版を求めており、ブルックスのファンも特別な機会に飛び乗った形だ。
ニールセンミュージックによると、2018年のアナログレコードの販売数は前年比14.6%増で、1680万枚が売れていた。アナログレコードの販売数は昨年、13年連続で上昇を記録した。
ブルックスがTalkShopLiveで販売したボックスセットは、限定シリアルナンバーが刻印されてユーザーの手元に届く。また、ユーザー自身の誕生日や記念日などの、特別な数字を刻むことも可能になっている。
TalkShopLiveの創業者のBryan Mooreは、彼の姉でCEOを務めるTina Mooreと共に同社を創業した。Mooreは同社の成功の秘密が、売上から徴収するトップオフ金額を低めに抑え、掲載費用を無料にしたことにあると述べている。
「TalkShopLiveのコンバージョン率は、一般的なEコマースサイトと比べ、非常に高い」とMooreは話した。
昨年から始動したTalkShopLiveでは、大手ブランドやインフルエンサー、セレブリティたちが独自のプロダクトを販売している。さらに、起業家やスモールビジネスのオーナーらも、ストリーミング番組でファンと会話をしながら、商品を販売している。
ブルックスも、ファンたちとダイレクトな対話が可能な点に魅力を感じ、一般発売に先駆けてTalkShopLiveで予約注文を受け付けた。3パッケージで構成された今回のボックスセットは、初回の限定ロットが100ドルで販売された。
「音楽はとてもパーソナルなものだ。数十万人以上の人々が、自身の記念すべき日を私のアルバムに刻んで、受け取ってくれることに感激している」とブルックスは述べた。
ブルックスは昨年のフォーブスの「最も稼ぐカントリー歌手ランキング」の2位に入り、年収は4550万ドル(約50億円)と試算されている。ブルックスは過去3年半にわたり、妻のトリーシャ・イヤウッドと共に行った北米ツアーで600万枚以上のチケットを売り上げていた。