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Andrey_Popov / Shutterstock.com

アドビが1000人を対象に行った調査によると、消費者の5人に2人が、音声広告は伝統的なバナー広告やTVのスポット広告よりも、興味をひきやすいと回答したという。また、音声広告は押しつけがましさが少ないと答えた人の割合も同程度だった。

これはスマートスピーカー市場を牽引する、グーグルやアマゾンにとっては良いニュースだ。2018年の世界のスマートスピーカー出荷台数は、ほぼ9000万台に達したが、グーグルとアマゾンの製品がその大半を占めている。

消費者がスマートスピーカーの音声広告に前向きであれば、グーグルやアマゾンは新たな収益機会を得られることになる。アドビのアナリストのColin Morrisは、次のように述べた。

「調査の結果、音声広告は他のフォーマットが取り逃がしていたオーディエンスにリーチできることが分かった。スマートスピーカーをいち早く暮らしに取り入れた、若い世代の人々などだ」

興味深いことに、スマートスピーカーの機能に満足していると回答した人はわずか54%だった。41%は「まぁまぁ」と答えたが、5%は「かなり不満」と回答していた。

しかし、スマートスピーカーよりも、スマホの音声アシスタントを好むと答えた人も、かなりの割合に及んでいた。アドビによると、47%の消費者がスマホの音声アシスタントを好むと回答し、48%は1日に1回か複数回利用すると答えていた。

これは世界のアンドロイド端末のOSを支配するグーグルにとっては、特に良いニュースだろう。また、北米や欧州でiPhoneの巨大な利用人口を持つアップルにとっても好ましい話だ。しかし、スマホ市場への参入に失敗したアマゾンにとっては、残念な報せだ。

「消費者の半数近くがスマートフォン上の音声アシスタントを気に入っていると述べた。モバイル端末は音声アシスタントの普及を促進する上で、強力なツールといえる」とMorrisは話した。

一方、スマートスピーカーの所有率に関しては男女間で大きな差がみられた。アドビによると、スマートスピーカー所有者の43%は男性で、女性は29%だった。背景には、プライバシーや利便性に対する、男女間の考え方の違いがあるとみられる。

しかし、ここで気になるのは、グーグルやアマゾンにとって良いニュースは、同時に消費者にとっても良いニュースといえるのかという疑問だ。これまで以上に、広告が暮らしに入り込んでくることは、筆者個人としては避けたいところだ。同じ思いを抱く人も多いだろう。

eMarketerの直近の調査では、42%の消費者が「広告がデバイスをまたいで自分を追いかけてくることを、煩わしく思う」と回答していた。

編集=上田裕資

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